ひと駅の恋（Nozomu.K） (ページ16)

今日:22 hit、昨日:1 hit、合計:69,184 hit

＊16駅目＊ページ16

ーYouー

のんちゃんにこの後もう少し呑まないかって誘われた時は正直驚いた。

でも誘われて嬉しかったのも嘘じゃなくてー…。

"いいよ。"って返事をした。

どこかお店に行くのかなって思ってたら

のんちゃんに連れてこられたのは

ある1つの大きなマンション。

『うわぁー…

立派なマンションー…。

ここってもしかしてのんちゃん家？？』

「おん。

家で呑んだ方がゆっくりできるかなって思て。

あ、嫌やったら、全然断っても大丈夫やで？？」

『ううん、大丈夫だよ。』

いつも自分の家に帰る時に横目に見ていたマンション。

こんな所に住んでる人は一体どんなお金持ちなんだろう

そう思いながら見ていたマンション。

自分の１人暮らしのマンションとはケタが違いすぎるマンション。

そんなマンションにのんちゃんが住んでるなんて…。

しかも同い年で。

あぁ、やっぱりこの人は今をときめくジャニーズなんだな

って思い知らされた。

「じゃあ着いてきて。

2重のオートロックやからはぐれないようにな。」

『うん。』

私はのんちゃんの後ろにピタッとくっつき

緊張しながらオートロックをくぐる。

見た目じゃなくて、中も立派で、豪華なマンション。

私は場違いなんじゃないかって思ってしまう。

「どうぞー。」

７階の703号室。

ここがのんちゃんの家。

のんちゃんはドアを開けて私が入るまで押さえてくれた。

『お邪魔します。』

のんちゃんの家の中に入ると

キレイに整理整頓されていて

とてもシンプルな部屋だった。

「適当に座っててええよ。」

『うん、ありがとう。』

座ってていいよって言われたけどなんだか申し訳なくて

のんちゃんを見ると、冷蔵庫の中を覗き込みながら何か探しているようだったので

『のんちゃん？

何か手伝うことある？？』

そう声をかけると

のんちゃんは困った顔で私を見た。

「アカン、冷蔵庫にお酒何もなかったわ。

俺近くのコンビニ行って買ってくるからちょっと待っててもろてもええ？？

寛いでてかまわへんから。」

『私が行ってくるよ？？』

「もう夜で暗いし女の子を歩かせるわけにはいかへんから俺が行ってくるよ。

だから待っとってな。」

そう言ってのんちゃんは私の頭を優しくポンポンとなでながらコンビニへ買出しに行った。

.