ひと駅の恋（Nozomu.K） (ページ2)

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＊2駅目＊ページ2

壁ドンをされているとわかった瞬間、
思わず顔を下に向けてしまった私。

そんな私を見て申し訳ない気持ちになったのか

「すみません、ちょっとだけこのままで我慢してもらってもええですか？」

私に壁ドンをしている男の人が話かけてきた。

このまま下を向いているのは失礼だと思う気持ちと、

話し方やアクセントから

えっ関西弁！？

と、好奇心からパッと顔を上げてみると

思ったより近い距離にとても整った顔があった。

わぁー…キレイな顔…。

思わず見惚れていると、イケメン君はちょっと困った顔をしていて

今自分がしていたことに気付き恥ずかしくなった。

『あ、ご、ごめんなさいっ。

私なら、大丈夫です。

思う存分壁ドンしてください！』

言ってから気付いた。

私、今とんでもないこと言ってしまったってことに…。

「ふはっ！

ありがとぉ。

思う存分壁ドンさせていただきます。」

かわいい笑顔で笑いながら私の言葉をフォローしてくれたイケメン君。

ーイケメンは心までイケメンなのか。

そんなことを思っていると、

＂〇〇駅ー〇〇駅ー。"

電車が止まり、アナウンスが聞え、自分が降りる駅に着いたことを知らせた。

『あ、じゃあ、私ここの駅で降ります。』

ドアが開いた瞬間、壁ドンが解かれた私は
イケメン君にそう告げて慌てて電車を降りた。

はぁー…イケメンに壁ドンされるなんて
そんなこともう一生ないんだろうなぁ―…。

イケメン×壁ドンの余韻に浸りながら

私は友達の家へと急いだ。

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