今宵66 in響 恩人と仇 ページ18
俺の武器となる棒を出す
この棒には
お札が見る所に必ず貼って有る
この棒の本来の力を抑える為らしい
ま、そのお札を剥がした事等、無いので
本来の力なんて知らないんだけどねw
練習場の中央に立ち、戦闘体勢をとる
能力なんて………使わなくても良いか
俺は妖狐だから、喰われないし
本気にならなくても…良いよな？
………
…本気になった事、無いけど
俺だけ、だった練習場に
光と共に誰かの影がさしこむ
その影の主は
薄気味悪い笑顔を浮かべると
俺に対して、長い射爪を向ける
その射爪には少し、
血の跡と臭いがこびりついて居た
どれだけの人をその長い爪で
狩って来たのだろうか？
どれだけの人を
その口で喰ったのだろうか？
もう、10人…否
それ以上はいっているだろう
血の臭いからして…だが
だとしたら、
運命って言うのは、随分と過酷だな…
人狼は
意識が人狼なだけで
中身は人間だからな
人狼にとりつかれただけなのに
同族の血、肉を
味わってしまっているのだ
身に染み付く程…
勿論、それを望んで居るのは
人狼、狂人、狂信者だけ
他の者は望んで居ない
唯、そのﾀﾋを悲しむだけ
人狼「やぁ…。
久しぶり……とでも言おうか？」
と少し、狂気染みて
男の用で女の用な特定がつかない声で
俺に話しかける
響「俺に久しぶりってw
………お前が久しぶりって
言ってんのは、
俺じゃなくて……霍だろ？
生憎、霍は只今、休眠中だよ。」
何時もより、声のトーンが下がる
本当の俺は、声が低い部類に入る…
と思う。多分、ギリギリだが
人狼「怖い、怖い…。
そう言えば、霍にとっても
君にとっても、自分は
敵………否、仇だったね。」
響「まぁねw
所で、あのメールは何故？」
声のトーンを元に戻し
笑顔で聞く
あのメールの内容には
流石に誰でも怒りを覚えるだろう
怒る事自体が少ない俺でさえ
怒りを感じたのだから
人狼「挑発★
((響「テメェ、フザケンナ？」
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作者名：今宵 赤雀 | 作成日時：2014年11月4日 20時
