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目覚めるとお腹のあたりに感じる腕の重みと、横にある温もり。
昨日は遅くまで仕事をしていたようで、ぐっすりと熟睡するグルッペンの寝顔を見ると胸の中がぽかぽかと温かい気持ちになる。
またこんな日が来るなんて、幸せだなぁ…。
昨夜は色んな人と話す事ができて大満足だった。
グルッペンのせいで大忙しだったらしいトントンさんとオスマンさん、それに出掛けていた人たちとは会えず仕舞いだったけど、その内会えるだろうと言っていた。
特にトントンさんは一度会った時に満身創痍だったのを思い出すと、すごく申し訳ない気持ちになる。
もしかしてオスマンさんもあんな状態だったのだろうか…。
申し訳ない気持ちと共に何かお礼とお詫びができないかと考えていると、懐かしい鳴き声が聞こえた。
今の、鶏だよね？
嘘、お城の中で鶏飼ってるの？
よくよく耳を澄ませばたくさんの鳴き声が聞こえる。
これは１匹２匹なんてレベルじゃない、牧場だ。
一度気になってしまうと見たくて仕方がない。
グルッペンを起こさないようにそっと腕の中から抜け出した。
寝室を出て部屋の窓から顔を出す、時計の針はまだ５時を指していた。
音のする方向を確認してクローゼットから取り出した服に着替える。
このクローゼットにある大量の私の服はグルッペンが用意してくれた物だ。
なんでも私がアスタムにいると分かってからすぐに揃えたとドヤ顔をしていたけど、尋常じゃない量なので申し訳なくなってしまう。
とりあえず一番動きやすそうなものに着替えて、足音を立てないように部屋を後にした。
城内は自由に歩いていいって言ってたし、起きる前に戻ってくれば大丈夫だよね！
早朝だからか誰ともすれ違う事なく城内から出ることができた。
確か部屋から見てあっちだったから…こっちの方向かな？
大きすぎるお城をぐるりと囲む壮大な敷地の中で、音がした方向を勘を頼りに進む。
しばらく歩くと段々と聞こえてくる鳴き声。
懐かしいそれに前に進む速度が上がる。
お城の裏側の塀の近くにあったのは、紛れもない牧場だった。
畑には色とりどりの様々な野菜、動物の鳴き声が聞こえる小屋、白馬が繋がれた馬小屋。
森の家にそれらよりも何倍の大きさの牧場に胸が高鳴る。
畑に近寄ってツヤツヤと赤く輝くトマトに手を伸ばすと、今にも弾けそうなほどずっしりとした重みが伝わった。
「すごい…。よく手入れされた綺麗な野菜。」
「ありがと、食べてみる？」
突然背後からの声にビクリとした。
振り返るとそこには、鍬を片手に持つ白服の軍人さんがいた。
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しゅうな。 - 更新停止…初めて読みに来ましたがとても良いお話だと思いました！また更新していただける日を待ち侘びています。 (2021年11月23日 11時) (
レス) @page22 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 更新停止って知ってても凄くいい話だから何度も読みに来てしまう、そして続きが気になってしんどくなる… (2019年12月22日 19時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ氏 - 更新停止ｯｯ…いい所でｯｯ…気長に待ってますぜ！ (2019年10月7日 21時) (レス) id: 19440439ad (このIDを非表示/違反報告)
なな - 更新停止……ぐぬぬっ…主さん忙しいのかな？……更新待ってますから…ね？ (2019年9月7日 20時) (レス) id: 49b689c972 (このIDを非表示/違反報告)
さとりちゃん - 更新停止・・・ウッ・・・いつまでも待ってるよ。 (2019年4月7日 15時) (レス) id: 92b07cafca (このIDを非表示/違反報告)
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