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Aに何かあった。
アルの様子からそう察した俺は次の瞬間には走り出していた。
一瞬遅れて俺が理解したことを知ったアルが俺を追い抜き、先導するように走り出す。
しばらく走るとアルがピタリと止まり、道の脇の斜面を見下ろした後、こちらを見る。
落ちたのか･･･！
下を覗くと２ｍほどの斜面の下に人影が見えた、傾斜の高い斜面に片手をつきながら滑り下りる。
「A！！」
Aは地面に座り込んだまま目に涙を溜めてこっちを見ていた。
駆け寄り一通り全身を見てみるが肌が出ている手足に小さな擦り傷はあるものの、大きな外傷はないようで一先ず安心した。
「グルッペン、よかったアルが連れてきてくれたのね。」
いつの間にか降りていたアルがAに擦り寄る。
アルの頭を撫でるAの様子から、骨などが折れているような痛みは見えない。
「頭打ったりとかしてないか？どこか痛むところは？」
「頭とかは大丈夫なんだけどちょっと足を捻ったみたいで…。」
Aの傍らで膝をつき、靴下をめくると少し赤く腫れていた。
骨は折れていないようだな、捻挫か。
「とりあえず帰って手当するぞ。」
そう言ってAの膝裏に腕を差し入れる、少しビクリと反応したが大人しくしないと落ちるゾと言うと、そろりと首に手を回してきた。
久しぶりに触れたAの肌に少し鼓動が早くなるのが分かる、これ聞こえてたらだせぇな。
Aを抱きかかえるのを見るとアルはAのカゴを口に銜えて歩き始める。
しっかりとAを抱きかかえたまま着いていった。
「グルッペンありがとうね、グルッペンがいてくれてよかった。」
不意に耳元でそう言うと、俺の胸に顔をうずめる。
恥ずかしいのか耳が赤く染まっているが、俺の顔も今すごく赤いと思う。
Aが見てなくてよかった、胸の鼓動は誤魔化せ無さそうだが。
家に帰りつくとそのままAを風呂場へ連れていく。
「まず、汚れを落としてから消毒だな。風呂入るの手伝ってやろうか？」
「バカっ！それくらいできるわ！」
「ひゃいひゃい。」
少しからかってやると、頬を抓られた。
こんなやり取りも久しぶりでAには悪いが顔がニヤけるのが止められない。
ゆっくりAを下ろして風呂場から出る。
手当てして、飯を作って、頭の中でこれからすることを考える。
不謹慎だがAに構え倒せるという事実に足取りが軽くなる。
さぁ楽しい夜の始まりだ。
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なな - うん。 いや最推しにこんなんされたらもう本当ヤバいなぁ…((語彙力ｯ いやグルちゃんかっこええ~… (2019年9月7日 18時) (
レス) id: 49b689c972 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - グルさんイケメン…最推しです(*´ー｀*) (2017年9月10日 9時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 75さん» 75さんコメントありがとうございます！楽しんで貰えたなら幸いです！！続編も次回作も早くお届けできますよう頑張ります！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月22日 12時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
75(プロフ) - ひとちん様初めまして。いつも楽しみに読ませて頂いております。この度は完結おめでとうございます！秀逸な作品構成にどきどきしながらページを送っておりました。続編、次回作共に首を長くしてお待ちしてます！体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。 (2017年8月22日 12時) (レス) id: 97ace52c10 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 水鈴さん» 水鈴さんコメントありがとうございます！感想とても嬉しいです！！2では二人のその後などを書かせて頂く予定ですので完成したらぜひそちらもご覧になってくれると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月21日 22時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
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