＃２８ ページ28
夕凪｢A様、本日はお傍に居れず申し訳ございませんでした。何かお変わりはありませんでしたか？｣
自室に到着すると直ぐ、夕凪が私に尋ねてきた
A｢特にこれと言って……あ…｣ﾊｯ
夕凪｢…？何かございましたか？｣
何も無かったと言いかけて言葉を止めた私を不思議そうに見つめる夕凪
これは…別に言うべき程の事でもないのかもしれないけれど……
A｢……友人と、言って貰えたわ…三人に…｣
夕凪｢え…？｣
A｢三人に、大切な友人と…言って貰えたの…/// それと、私も三人の事を友人と思ってもいいとも…｣
わざわざ言う程の事でも無いし、照れくさかったけれど…
それでも誰かに報告したかった…聞いて欲しかった
夕凪｢…っ…そうですか……A様にとって、素晴らしい日になりましたね｣
気恥ずかしくて視線を逸らしながらそう口にする私を、夕凪は真っ直ぐに見つめながら優しい声でそう言ってくれた
A｢…こんな事 お父様が知ったら、A家の為にもならない人材との関係など控えろと言われるだろうけど…
A家の為なんかじゃなく、私は私の為にあの方達と一緒に居たいと思ってしまうの
こんな考え方じゃ…A家の人間として失格かしら…｣
確かに私はこの家に生まれ、ずっと家の為の駒として育てられてきた
いつかやってくる婚約者の元へと嫁ぐ日になれば、彼らとの関係も全て断ち切らなくてはならなくなるかもしれない
それでも…今だけでもいいから、友と呼べる人達と過ごす束の間の幸せを味わいたいと願ってしまう…
そんな考えを口にしたら、父には未熟だと怒られるでしょうか
夕凪｢私は…A様の交友関係が広がるのは とても良い事だと思います｣
A｢ありがとう、夕凪…っ｣
きっと永遠には続かない…それは分かっている
でも、だからこそ…今だけなら許されるだろうか…
ずっと代わり映えのしなかった籠の中の生活も、空を見上げて…羽ばたく鳥達を羨ましいと思う毎日も…
少しずつ…ほんの少しずつでも変えて行く事が出来るのかしら…
変えて…行けたらいいな……
A｢そう言えば、家からの呼び出しは何だったの？｣
夕凪｢業務内容の定期報告にございます｣
A｢そう、やっぱり夕凪も忙しいわね……今日は早めに休みなさい｣
夕凪｢お気遣いありがとうございます。ですが先に夕食の支度をして参りますので、A様こそ お時間までゆっくりなさって下さい｣
A｢ありがとう｣
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momoko19960430(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。コメントありがとうございます。元々あらすじは決まっていて、最終的には五条さんと結ばれる作品として描いております。紆余曲折はありますが、見守って頂けると嬉しいです。頑張ります(^^) (2021年11月30日 14時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - Pさん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2021年11月30日 1時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2021年11月22日 22時
