＃２ ページ2
ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ
｢ご機嫌よう｣｢えぇ、ご機嫌よう…Aさんも、ご機嫌よう｣
A｢ご機嫌よう、皆さん｣ﾆｺｯ
学校と言うのは、ただ勉強をしに来るだけの場所じゃない
私の通う 都立白星女学院では、私と同じ様に高位の家柄のお嬢様達が九割以上を占める為
情報交換や家柄同士の計算され尽くした関係性が築かれたりする日常的な社交場でもある
だから気を抜けないし、誰にも付け入る隙を見せてはいけない
へまをすれば足元を救われる
下手をすれば当主の顔にも泥を塗りかねない
程度が知れてると馬鹿にされれば、現在 未来の有益な取引もおじゃんになってしまう事だってある
夕凪｢本日もお疲れ様でした。控え室をご用意しておりますので、そちらでお支度を整えられましたらパーティー会場にご案内致します｣
迎えの車に乗り込むと、誠こと 私の兄の大学卒業祝いの会場である目的地に向かい出す
兄に会えるのは嬉しいけど、父が居るかと思うと気が重い
私と兄は六つ離れている為、幼い頃は それはそれは可愛がってもらった
元々 冷徹な父とは似ても似つかない優しい性格で、物腰も柔らかく
よく父に隠れてこっそりと部屋に遊びに来てくれていたのを今でもよく覚えている
だけど、次第に勉学や父の事業を継ぐ為の準備が忙しくなり
兄が中学に上がる歳になると そんな日々も無くなって…
今日会えるのも半年…いや、それ以上振りだと思う
これでお兄様もお父様の会社に正式に就職して、余計に顔を合わせる事も無くなってしまう
その前に少しでもお話ができると嬉しいけど…
夕凪｢お嬢様、会場に着きました。控え室にご案内致します｣
A｢えぇ｣
夕凪が後部座席のドアを開けてくれたので車を降りて、案内に従って建物に入って行く
自動ドアを抜けると、ロビーには立派なシャンデリアが輝く
大きな吹き抜けのフロアが広がる煌びやかなホテル
他にも催し物か何かがあるのか、人が多くてエレベーターまで進むのも ぶつからな様に避けて進んでいたが…
ﾄﾞﾝｯ！
A｢…っ｣ｸﾞﾗｯ
夕凪｢お嬢様…！｣
左から出て来た人影を避けようと体を沿った瞬間、反対側に居た誰かの体にぶつかってよろけてしまった
まずい…このままじゃ人前で転んで……っ
そんな焦りが頭を過ぎった瞬間
｢…と、危ねぇな…っ｣ｸﾞｲｯ
A｢…！……すみません、ありがとうございま……っ｣ﾊｯ
支えてくれたその人に、私は一瞬で目を奪われた
だって……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
momoko19960430(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。コメントありがとうございます。元々あらすじは決まっていて、最終的には五条さんと結ばれる作品として描いております。紆余曲折はありますが、見守って頂けると嬉しいです。頑張ります(^^) (2021年11月30日 14時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - Pさん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援しています。 (2021年11月30日 1時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：P | 作成日時：2021年11月22日 22時
