カリスマ兄弟+ガキ

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映画上映中

前のめりになって見る蘭さん。

めちゃくちゃビビってる私。

大きな音にビックリしてる竜胆さん。


いやなんでお2人はそんなにビビらずに観れるんだろう。


蘭『ほらほらここからが1番面白いよ。』

「面白くないです！怖い！！」

竜胆『2人とも声でかい。』


あまり人がいなかったので

気が抜けて普通の声のボリュームで話してしまう。

申し訳ないなーと思いながらまた映画を観る。

いきなりお化け？ゾンビ？か分からないが

ドアップで映ったのでビックリして身体が跳ねる。


蘭『wwwwwwwww』

竜胆『兄貴うるさい。』

「ちょ、蘭さん叩かないでください〜」


蘭さんが隣で暴れまくってたおかげで

ズタボロにならずに済んだがそれでも心は泣いている。


蘭『あー楽しかったね！』

竜胆『また行こうぜ！』

「なんでまた観る気が起きるんですか．．．」


明らかに2人のテンションはおかしいが

ここまで気持ちが沈んでいるのは私だけらしい。


蘭『あ、アレ買ってきてよ！』


蘭さんに財布を渡される。


「え？」

蘭『Aちゃん気を紛らわす為にお使いよろしく〜』

竜胆『俺らそこで待っとくよ。』


ベンチを指差し私に手を振る竜胆さん。


「わ、分かりましたよ。」

蘭『気を付けてね〜！』


蘭さんからのお使いをクリアし、

2人の元へ戻ろうとした時

知らない男の人から声を掛けられた。


人を待たせてると言ってもしつこかったので

走って逃げることにした。


私の戻りが遅かったからか2人はベンチに居らず

竜胆さんの後ろ姿が見えたので隣まで走る。


竜胆『うわ、お前か。どうした？』

「実はナンパされた時があって、何度断ってもしつこかったので走って逃げたんですよ。」

竜胆『それでどうなったの？』

「まあ、今逃げてる最中なんですけど、」


竜胆さんは後ろを振り返るなりさっきの人を殴った。


蘭『ごめーん。さっき声掛けられてさ〜って竜胆なにしてんの？』

「人ボコってます。」

蘭『見りゃ分かるわ』


さっきの事を話すと

蘭さんは笑いながら竜胆さんを応援してる。


「なんかやばい音しません？」

竜胆『片足だけのはずが両足折っちゃった』

蘭『うわ竜胆戦犯〜』

「ど、どうするんですか！？」

蘭『逃げるだろ！』


わーと言いながら楽しそうに走る蘭さんに

着いて行くのに精一杯な私。


竜胆『兄ちゃんコイツ置いてくなよ。』

蘭『わかったー。』


蘭さんに手を引っ張られ走る。どこまで走るんだ。

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