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しかしもうAには受身など取れるほどの体力も気力もなければ、体も上手く動かない
けれどそれを体当たりのように受け止めた何かがあった
「ぁ……リ、クオ……？
……よ、かった……いき、てた……」
私は、まだ
失ってなかった
「ご、めんな……リク、オ……」
不甲斐ない姉で、ごめんな
ずるりとAの身体にかろうじて入っていた力が抜け、地面へと落ちた
「てめぇぇは、んだ…
…まだ生きてやがったのかぁぁ！？」
「ゴフッ………………てめーが殺しそこねたんだろ…」
血を吐きながら、リクオは土蜘蛛を睨んだ
「こいつらは…オレの部下だ…
オレの畏についてきたやつらなんだ…。
この人はオレの姉だ…オレの、大事な…
もう一人の主なんだ……ボクが生きてるうちは…
こいつらに手ェ出すんじゃねぇよ…」
陽の光が、差し込んでくる
「百鬼夜行こわすってんなら
オレを殺ってからにしろくそったれ！！！！！！！」
リクオは無謀にも土蜘蛛に飛び込んだ
向かってきた拳に祢々切丸を向け小指を切り落とし、土蜘蛛は蹴りを出す
それはゆらりと鏡花水月で避けた
「うぉおおおおおおおお！！！」
「姉よりも面白くねぇなお前。調子に乗るな」
勝敗は、決まった
土蜘蛛はぼとぼと落ちてる自分の指を切られたところにくっつける
「飽きたな。帰るか」
「こんな……ところで……負けられるか……」
「……なんなんだおめー……
姉も弟も揃いも揃って……なぜ壊れない！？」
大将のそいつがいる限り、壊れない限り
百鬼は壊れない
おもしれぇ
「おいお前…前言撤回だ。やるじゃねぇか」
リクオは土蜘蛛の声に顔を上げると、目に入ったのは息をするのも苦しそうな己の姉をつまむ土蜘蛛
「いいひまつぶしになりそうだ」
「ぁ、ぐ……」
「……………！？あっ………う……て…てめ…何しやが……る！！」
「オレは相剋寺って所にいるぜ、来いよ。
自慢の百鬼を連れてな…てめーの姉貴助けたくばなぁ」
「おいっ…まて…ふざけん…土蜘蛛ッ…」
土蜘蛛はAを肩に担ぎ、去っていった
「土蜘蛛ぉぉおおおおおおおお！！！！！！」
リクオの百鬼夜行を表すかのように
悲しいほどに空が晴れ、雲が消えた
(ね、ぇちゃ……)
(姉ちゃん……！)
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江(プロフ) - 抹茶まちゃさん» 面白いと言っていただけてホントに嬉しいです！！頑張りますね！ (2020年3月13日 16時) (
レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 透騎さん» そんなこと言われると私も涙でそうです…！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 神音(かぐね)さん» 提案ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
抹茶まちゃ - もうほんとに面白すぎて何回も泣きました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年3月9日 23時) (レス) id: 16b9a6e8fc (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - 面白すぎて涙でそう…過去類を見ない名作では？？？何度読み返しても面白いです。更新、頑張ってください！ (2020年3月9日 14時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年1月12日 23時
