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鬼童丸の畏で、空気がビリビリと揺れる
「おぬしらに、
「大義名分なんざどーでもいいんだよ、こっちは」
「なんだと……?」
「テメェらのやることが私の大事なもの怖そうとしてる。
だから戦う。理由はそれだけで十分だ」
「貴様の大事なものだと?孫娘…」
ドドドドと地響きと地震のようなものが起こる
もう時間がない
「どけ!おっさん」
「断る。改めて聞こう…」
鬼童丸はリクオと私を睨んだ
「貴様らには百鬼を率いて私怨以上の大義があるのか!?
貴様らも妖なら真の闇の主『鵺』の復活を共に言祝ぐべきだ…
そして我ら京妖怪の下僕となり理想世界の建設にその身をささげるのだ」
ただただ、思った
このじじい何言ってやがんだ?
「したがわぬのならば…ここで死ね!」
「なるほど、闇が人の上に立つ…たしかに面白そうな話じゃねぇか。
オレも妖怪だ…血がうずく」
「!?リクオ様!?」
「ほう…………ならばなぜしたがわぬ?」
「簡単さ。妖怪は悪……確かにそうだ。
人間相手に悪行三昧…人から畏れられる存在…
ただよ、それでもオメーらとは違うんだ」
「なに…」
ニヤリと笑ったリクオは祢々切丸の切っ先を京妖怪へと向けた
「てめーらみてぇに
妖の主ならよ、
「フン……
昔 京妖怪と江戸妖怪の違いを"火"にたとえた奴がおったな」
鬼童丸の目は私たちの後ろにいるお父さんへと向けられた
「しょせんは、相容れぬ存在ということだ」
──いでよ羅城門──
その瞬間城が消え真っ白な空間に私達は移動していた
何も無いその空間
そこに、たったひとつだけあるのは鬼の住まう、門だ
弐條城はこの世のものでは無い
京妖怪の積年の怨念が生んだ幻の城
ゆえに彼らの思念通りに変化する
そこは、かつての彼らの住処"羅城門"
「鬼の頭領であるこの鬼童丸がここで貴様らを葬り去る。
ためしてみよう……貴様らの畏と我らの畏…
どちらが京の闇にふさわしいか」
鬼童丸に続いて大量の鬼が突っ込んでくるがリクオは鬼童丸とやるだろう、なら私は周りの鬼をやるしかない
つららを呼んだリクオに鬼纏をやるのか、と思いながら刀を抜くも目の前で起こったのは鬼童丸が鬼纏を邪魔した場面
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江(プロフ) - 抹茶まちゃさん» 面白いと言っていただけてホントに嬉しいです!!頑張りますね! (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 透騎さん» そんなこと言われると私も涙でそうです…!これからもよろしくお願いします! (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 神音(かぐね)さん» 提案ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
抹茶まちゃ - もうほんとに面白すぎて何回も泣きました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年3月9日 23時) (レス) id: 16b9a6e8fc (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - 面白すぎて涙でそう…過去類を見ない名作では???何度読み返しても面白いです。更新、頑張ってください! (2020年3月9日 14時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年1月12日 23時