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一本の腕を失った土蜘蛛はゆらりと怪しげに立ち上がる
「………やっと……見つけた」
そんなことを呟き、何故か一服し始める土蜘蛛
「まさかこんなガキがな。
鵺とやるまでのつなぎと思っていたが…
源平の世も戦国の世も退屈で退屈で…
しょーがなかったんだよ…。おお…そうだ『鵺』…
鵺とももう少しで会えるんだ。
あん時以来だ…千年ぶりか」
急に、ベラベラと喋りだした土蜘蛛に私は嫌な予感がしてならなかった
しかしやはりそういう時の嫌な予感というのはあたるもので
もう一度今のを出せ、やれよ、オレは的だ、と言い出して土蜘蛛は暴れだす
「んはは、楽しーなぁ！！オイイ！！ほらよぉ！！
イィィヤッホィイイ━━━━━ッてよォ！！
しゃがんでる場合じゃねぇわ！！」
え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛！！！！！
なんか知らないけど土蜘蛛のテンションがうなぎ上がりなんですけどォォォ！！
ヒャッハーなんですけどォォォォォォ！！！
土蜘蛛は身を屈めてようやく収まる建物を、立ち上がることで天井ごとぶち抜いた
もう、何から何まで規格外である
「『本気』ださねぇと♡
やられちまうかもなぁお前の刃にィ〜〜」
コワッッッッ！！！
ヒャッハー土蜘蛛コワッッッッ
「ヨォオオオオオオオオオオ！！！
早く斬りつけてこいッ！！
もっとだ、どんどんこいよ！！」
土蜘蛛は暴れに暴れ、屋根を全て吹っ飛ばし瓦礫を吹っ飛ばして戦える空間を作った
「やっとオレと戦える奴が見つかった」
その言葉には、"今まで土蜘蛛とまともに戦える奴がいなかった"という意味が含まれていて、私は顔をひきつらせる
『鵺』とか言うやつが千年ぶりと言っていたのだから、多分リクオは千年ぶりの戦えるやつということなんだろう
そりゃヒャッハーなるわ
そんなことを考えてる間に土蜘蛛は自分の戦う会場を作り終える
柱を起点に蜘蛛の糸で周りを囲い逃げることを許さない、戦闘場を作り上げたのだ
「今度はへばんなよ。やりあうぞ、ここからが戦いだ」
土蜘蛛は昔から天災に喩えられた
土蜘蛛は地震
土蜘蛛は台風
土蜘蛛は疫病
ただ過ぎ去るのを待つしかない
出逢ったら終わり
中から聞こえていた怒涛の土蜘蛛の攻撃の音が止み、そして聞こえてきた声
「まぁた壊れてねぇのか。
おめぇら姉弟本当におもしれぇなぁ…」
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江(プロフ) - 抹茶まちゃさん» 面白いと言っていただけてホントに嬉しいです！！頑張りますね！ (2020年3月13日 16時) (
レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 透騎さん» そんなこと言われると私も涙でそうです…！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 神音(かぐね)さん» 提案ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
抹茶まちゃ - もうほんとに面白すぎて何回も泣きました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年3月9日 23時) (レス) id: 16b9a6e8fc (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - 面白すぎて涙でそう…過去類を見ない名作では？？？何度読み返しても面白いです。更新、頑張ってください！ (2020年3月9日 14時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年1月12日 23時
