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44.「…あ、私の鍵!」 ページ44

校門を通れば、チャイムが鳴った。

最終下校時間のチャイムだろうか、前の学校と同じ時間。


下駄箱から数人だけ、出てきた。


zm「……なんで、そっち見てるん?僕の方じゃなくて、そっち。」


隣からどす黒いナニかを感じたので、すぐに前をむいて歩き始めた。


「…なんもない。ゾムとめっちゃ話してたんやなぁーって。時計見てた」

そういうと、ゾムは満足したのかにっこりとした笑みを浮かべて、私の手を引いた。



zm「ほんなら、はよいこうや!僕久しぶりのAちゃん家楽しみやねんな〜」





朝ぶりに来た私の家は、当たり前だけど電気がついてなくて少し寂しかった。


「ちょっとごめんね。今鍵出すから。」

カバンの中を漁り、鍵を取り出そうと探していると、カバンの中には入っていなかった。


「あれ…鍵学校に忘れたかな…」

ゾムに謝罪をしようと振り返れば、少し笑った顔のゾムが立っていた。

なんで笑っているのか気になって少し首を傾げた。

zm「これ、なんでしょう」


右手の人差し指をくいくいと折って、その存在を主張した。


「…あ、私の鍵!」

一般的な家の鍵。

わかりやすいようにとつけた熊のぬいぐるみストラップが、ゾムが指を動かす度に空中で踊った。



zm「…んふふ」

そういって満足気に笑って、こっちに鍵を渡してくれるゾムに底知れぬ恐怖を感じた。


鍵を開けている途中の、背中にひしひしと伝わってくるじっとりとした視線を感じながら、本当にこの人を家にあげていいのかな、なんて考えていた。

45.「防犯。」→←43.「三丁目やろ?」



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作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - いえいえ!!いいですよ。頑張ってください!! (2020年1月21日 19時) (レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます!!すみません!コメント書いて頂いていたのに気づいてなくて全く返信出来てなかったです…申し訳ございません…。そういってもらえて嬉しいです!!最近は更新さぼってましたがまた頑張らさせて頂きます!! (2020年1月21日 19時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 投稿楽しみです!頑張ってください! (2019年11月15日 21時) (レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - sさん» コメントありがとうございます!楽しみに待っていたなんて…そんな嬉しいお言葉ありがとうございます!更新頑張りたいです!! (2018年8月17日 19時) (レス) id: 86d5cb8b54 (このIDを非表示/違反報告)
s - 更新ありがとうございます!ずっと楽しみに待ってました!これからも頑張ってください!! (2018年8月17日 18時) (レス) id: 99d96b47f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煮汁 | 作者ホームページ:https://  
作成日時:2018年4月1日 15時

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