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「っ、あかんわ」
「賢志郎さん？」
「…見ぃひんといて、情けない顔しとるから」
そう言って、彼は身を屈めてわたしの唇を塞いだ。
ピタリと重なった唇は冷たくて、それに身体が震えるのを察したように肩を優しく撫でられる。
「っ！…ん、…ふぁっ……ん、」
「…ん…ん、はぁっ…」
段々と重なった箇所は熱くなっていく。暫くそうしてして、息苦しくなり酸素を求める為に開いた唇の隙間から、忍び込む彼の熱くなった舌に自分の物が捕らえらる。
「あっ、ん…やっ、だめ…っ…んん」
「ふっ…ん、だめなん…？んっ…」
時折、話せる隙を見せては塞ぎ貪るを繰り返されて、頭が沸騰してしまいそうになる。
―…どれくらいそうしていたんだろう、息も絶え絶え力の抜け切った私を支えてゆっくりとベンチへと座らせてくれる。
「大丈夫か？」
「は、い…っ、し過ぎですよ…」
「ついなぁ…。久しぶりやったし、Aのこと愛おしなって…歯止め利かなくなってもうて」
暗がりの街頭でもわかるくらいに、賢志郎さんの頬は蒸気していてそんな風に照れてはにかみながら話されたら、先ほどの情景を思い返してしまって引いた熱がぶり返しそうになる。
「もう…寒空で、二人して何してるんでしょうね」
「んふふっ、そうやな」
「そういえば、」
「ん？」
「さっき、どうして泣きそうな顔してたんですか…？」
「っ、見せへんようにしたんやけどなぁ」
「今日は、隠し事なしですよ？」
「んんー…Aの笑顔見たら、俺もお前やないと駄目なんやなって思ったいうか、そしたら泣いてしまいそうなって…ふはっ、結局言うてもうたなぁ」
そう言って、顔を天を仰ぐように向けた時、僅かに光るものが見えたような気がしたけど気付かない振りをする。
素直に言ってくれた言葉が、嬉しくてじんわりと胸を熱く高鳴らせていく―。
「冷えるなぁ…帰ろか」
「そうですね」
どちら共なく手に手を重ねる…なんてことない自然な動作がたまらなく嬉しい。
見上げた空は雲ひとつない星空で、願わくばこの先もこの人の隣に入れますようにとまだ見ぬ流れ星に願うように、絡めた指にぎゅっと力を込めた。
fin.
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あられ様
リクエストありがとうございました！長らくお待たせして、申し訳ありませんでした(＞＜)
少しでも、楽しんで頂けたら幸いです。
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hisui(プロフ) - ちぃさん» 日常に潜むドキドキといったら、お風呂！となりましてこんな感じになりました◎ いつも、コメントありがとうございます♪ (2021年1月30日 3時) (
レス) id: 8cf1806117 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - お風呂シチュエーション、、、！最高です！！もう色気が、！そしてSさ加減が絶妙で素敵でドキドキしちゃいました！ (2021年1月30日 0時) (レス) id: 0366618b77 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - Sっ気全開のお話が思い浮かんだらまた更新お願いします(笑)楽しみにしています！ (2021年1月20日 7時) (レス) id: 0366618b77 (このIDを非表示/違反報告)
hisui(プロフ) - ちぃさん» 前ページ含め、コメントありがとうございます！NさんはSというか攻め要素強めにしちゃうので、そのように受け入れて貰えて安心致しました(笑) (2021年1月20日 3時) (レス) id: 55d20fc082 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 南條さんの新しいお話すごくドキドキしながら読みました！！初めから最後まで色気たっぷりで最高でした！また更新された際にお話読ませていただきます！ (2021年1月16日 7時) (レス) id: 0366618b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hisui | 作成日時：2018年7月16日 19時
