ワイテる彼ら。Ⅱ【WT】 (ページ8)

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ym「本当に有り得ないんだけど〜」

『ありがとう、助かった⋯』

ym「折角のAちゃんとの放課後を邪魔されたくなかったもん」

いい人すぎる⋯。どこかの誰か達とは違って。正直今まで、私は女の子と仲良くするのが苦手だったけど空音ちゃんとはずっと仲良く出来そう。

そんなことを思った矢先だった。

一緒に行こうと約束したのに、なかなか集合場所に来ない空音ちゃん。もしかして体調悪いのかな⋯それとも事故にあってたりして⋯と嫌な考えがぐるぐる頭を回るので連絡をしようとスマホを開く。すると既に空音ちゃんから1件連絡が来ていた。

【しばらく一緒に行けない。ごめんね】

委員会かなんかの用事があるのかな⋯。それとももしかしてだけど嫌われちゃった、？でも、昨日まであんなに仲良く遊びに行ったのにたまたまだよね。

それに今日は今のところワイテルズのみんなにも会ってないし、ついてるかもしれない。

教室に着き、空音ちゃんの席を見る。筆箱が机の上にあったり、学校に来た痕跡はあるものの空音ちゃんはいない。早く来ないかな、と待っていると後ろのドアが開いて、心做しか少し顔を歪めた空音ちゃんが居た。

『空音ちゃん〜！おはよ、大丈夫？』

ym「ごめんｯ、話しかけないでｯ！」

そう声をかけると、空音ちゃんは声を上げてもう一度教室を出ていってしまった。自覚はしていないけれど、何か気を害してしまうようなことをしてしまったのかもしれない。折角、仲良くなれそうだと思っていたのに、ここで終わってしまったら意味が無い。
とにかく追いかけないと、。

私は勢いよく席を立って、空音ちゃんのことを追いかけようとした。

na「おはよ、A」

追っかけようとしたのに、、。後ろからなかむくんに強く手首を掴まれる。振り向くとなかむくんだけでなく、ワイテルズのみんなが揃っていて、いっぱい話しかけられる。
こんなところで立ち止まっている場合じゃないのに。

『あの、なかむくん！離して！』

na「なんで？もしかしてだけど俺たちに逆らうとかないよね？ただでさえAは俺らの"アソビ相手"なんだしさ」

なかむくんの力がより強くなって、少し痛みを感じるほどになった。

怖い。その一言に尽きる。"アソビ相手"にはなったけれど今までこんなことはなかったのに。