ワイテる彼ら。Ⅱ【WT】 (ページ26)

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『あ、！スマイルくんだ、』

2時間目の授業が終わった休み時間。ワイテルズのみんなもどこかに行ってしまったし、空音ちゃんも別の女の子たちと仲良く話していたので話す人も居なくて、読書をしていた。
すると、扉の開く音がして顔を上げると、スマイルくんがいた。読んでいた本に栞を挟んで、スマイルくんの方を見る。

『スマイルくんおはよう。大丈夫だった？』

sm「別に⋯用事あっただけだし」

『そっか、、みんなは多分廊下かな？自信はないけど』

sm「わかった。ありがとう」

スマイルくんもそれだけを言って教室から出ていってしまった。これで私は完全に一人ぼっちだ。昔仲良かった子、、空音ちゃんとかに話しかけに行きたいけれど、それ以上に拒絶されたときが怖くって結局動き出せない。

次の準備でもしとこうと、教科書とノートを机の上に並べる。そういえば⋯、前回課題出されてたんだっけ。確かノートに挟んでたはずだから、。とノートを手に取って開ける。

いや、、まって⋯、この課題の提出日ってワイテルズのみんなと学校をサボってショッピングモールに行った日じゃん。
しかもこの教科の先生怒ると怖いし⋯。
この日の分のノートを誰かに見してもらって写さないと、。

ぶるーくくんの1つ前の席、有栖さん。
あまり話したこともないけど⋯⋯今借りれそうなのはこの子ぐらいしか見当たらない。話しかけにいってもいいのかな⋯と後ろから有栖さんの背中をじーっと見ていると有栖さんが席を立つ。

くるりと回って、ノートを持って私の方に歩いて来たので急いで目線を違うところに配る。

al「これ使う？前休んでたよね？」

『っえ、、私、？』

al「うん、Aさんに。大変でしょ？いろいろ⋯笑」

『あー、、笑本当にごめんね！有難く借りさせてもらってもいいかな？』

al「もちろん。好きに使って、」

ミステリアスな雰囲気で少し近寄り難いと思っていた有栖さんだったけど、やっぱり人は見た目で判断出来ない。話してみるととても良い人で話しやすかった。

それに、、ワイテルズとかの事情も知ってくれてて理解してくれてるみたいだし。