似た者同士【type Doll-4】 ページ42
「それでは皆さん、
Happy Halloween,Happy Villains!!!!」
Ms.スキャターがそう声を上げ、リクルーターは退場する。
その道中。
「へぇ、じゃあ昨日は眠れてないの?」
とマルフィはグランに問いかけた。
「え、えぇ、まぁ…」
「しかし、また珍しい…ジャックと喧嘩なんて…」
喧嘩、と言う言葉にグランはちくりと胸を刺された気分になった。
一方的に暴言を吐いたのだ、喧嘩とも言い難い。
「喧嘩なら…どれだけ、良かったかしら…」
そう言いながら俯くグランをマルフィは見つめ、しばし思案する。
そして柔らかくも妖しげな笑みを浮かべて口を開いた。
「…………………もし、君が良かったらだけど。
ワタシのお手製の睡眠薬をあげようか。きっとよく効く。君がクマを作って落ち込んでいてはみんな心配するからね。」
こんな身勝手な私に…と、グランは涙ぐんだ。
そして眉を下げながら小さく「お願い出来る?」と頼んだ。
「あぁ、もちろん。」
先程の笑みとは打って変わって、マルフィは頼もしく微笑んだ。
リクルートから戻り、ホテルに着く。
マルフィは薬を取りに自室へ戻った。
グランはロビーでマルフィを待つ。
「やぁ、グラン。おまたせ。」
その声にグランが振り返ると小さな小瓶を持ったマルフィが立っていた。
マルフィは小瓶を手渡しながらグランに告げる。
「いいかい?眠る前に紅茶に1滴、ほんの1滴だけ入れて飲むんだ、よく眠れるだろう。
だが、決してそれ以上使ってはいけないよ、目覚められなくなるからね。」
マルフィの忠告を聴き、思案したグランはこくりと頷き、「分かったわ、ありがとう」と微笑んだ。
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マルフィは去り行くグランの背中を見つめながら、背後の視線に目を向ける。
「well well…盗み聞きとはいかにもヴィランな。そんなに羨ましいかい?ジャック。」
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れいれいだぅ〜 - フェロー様イケメンなの凄いわかります!フェロー様の出てくる話ももっと見たいです!更新頑張ってください!! (2020年3月15日 3時) (レス) id: ed2d22e147 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 白狼ラトさん» 初めまして!リクエストありがとうございます!返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありません!それでもはV様との甘いストーリーの制作をさせて頂きます! (2018年3月9日 19時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
白狼ラト(プロフ) - 初めまして!早速ですがリクエストでMrVで甘いお話をお願い致します!夢主はマスターヴィランズです! (2018年2月19日 21時) (レス) id: cd54c7533b (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - みゆきさん» コメント、リクエストありがとうございます!私も手下ロスで小説を書いているので同じ方がいると嬉しいです笑 エイトフットの甘い小説ですね、時間が掛かってしまうかも知れませんが頑張りますね! (2017年12月29日 14時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - リクエストでエイトフットとグランちゃんの甘めストーリーをお願いします!ハロウィンが終わっても手下が頭からはなれません!なので手下の小説を読むとハロウィンをおもいだせて嬉しいです!これからも更新頑張ってください! (2017年12月29日 10時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠 | 作成日時:2017年11月16日 20時