理想のトレーナー《Mr.ダルメシア》 ページ31
魔法がかかって人の姿のダルメシアが普通の犬感覚でただの人間のAに預けられる話。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
「Then I request! my dear friend.
(それじゃ頼んだわよ!私の愛しい友達。)」
「Hey,Cruella! wait a moment!
(ねぇ、クルエラ!ちょっと待って!)」
勢いよく扉が閉まる。
「あ〜ぁ、もう急に何なのよ……。」
なんだよ、愛しい友達って。絶対思ってないだろ。
そう毒付きながらAはため息を付く。
日本人ながらに英国の地に憧れ、ロンドンへ訪れたA。
アパレル関係の仕事に就きようやく自らの店を持つ事が出来た。
そんなAの同業者で(英国での数少ない)友人 クルエラはいきなり来たかと思えば物凄い剣幕でまくし立て、用件だけ伝えて去っていった。
そして、伝えて来た用件と言えば。
『今から犬を預けるわ、丁寧にもてなして頂戴!』
「冗談じゃないよ……なんで犬……?」
カラン
店のドアに付いていたベルがなる。
「ちょ、まだ開店前……」
「ここか、クルエラ様の言った人間の店は。意外と地味な服ばっかりだ。」
開店前の店内に遠慮なしに入ってきたのは白地に黒のスポットの映える毛皮の服を身にまとった男だった。
「あの、すみません。まだ開店前なんで……って日本語?」
「ん?あぁ、申し遅れたな。僕はMr.ダルメシアだ。なんでもクルエラ様が"出張"に出るからしばらく世話になるぞ」
なんと言う衝撃、犬じゃないのか。
「…………」
「どーした?おーい!」
Aはカウンターの後ろに隠れる。
「あ、貴方…さては私の事からかってるんでしょ…!?あの人、『犬』を預けるって言ったのよ…?貴方人間じゃない…!それになんで日本語を話せるの?怪しくて仕方がないわ……」
「待て、いっぺんに聞くな。分かんなくなるだろ!それになにを言ってるんだ?僕は犬だぞ?」
「はぁ?なに言って…」
「ほら」
ぼふん、と音とともに男が煙を纏わせてダルメシアンに変わる。
「っ!!?」
Aは驚愕で声も出なかった。
カウンターからの観察しているとダルメシアンは再び男に戻る。
「信じたか?僕はマホウで人の姿になれるんだ、すごいだろ!」
カウンターに手を掛け、食い気味で問うダルメシアにAは思わずコクコクと頷く。
「まぁ、詳しい話はちゃんとするから!まず茶でも飲もうじゃないか。改めてよろしくな!」
「う、嘘でしょ…」
前途多難。Aは深くため息をついた。
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れいれいだぅ〜 - フェロー様イケメンなの凄いわかります!フェロー様の出てくる話ももっと見たいです!更新頑張ってください!! (2020年3月15日 3時) (レス) id: ed2d22e147 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 白狼ラトさん» 初めまして!リクエストありがとうございます!返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありません!それでもはV様との甘いストーリーの制作をさせて頂きます! (2018年3月9日 19時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
白狼ラト(プロフ) - 初めまして!早速ですがリクエストでMrVで甘いお話をお願い致します!夢主はマスターヴィランズです! (2018年2月19日 21時) (レス) id: cd54c7533b (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - みゆきさん» コメント、リクエストありがとうございます!私も手下ロスで小説を書いているので同じ方がいると嬉しいです笑 エイトフットの甘い小説ですね、時間が掛かってしまうかも知れませんが頑張りますね! (2017年12月29日 14時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - リクエストでエイトフットとグランちゃんの甘めストーリーをお願いします!ハロウィンが終わっても手下が頭からはなれません!なので手下の小説を読むとハロウィンをおもいだせて嬉しいです!これからも更新頑張ってください! (2017年12月29日 10時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠 | 作成日時:2017年11月16日 20時