甘い毒《アップルポイズン》 ページ17
樹海にて。
少女は1人ぽつん、と佇む。
そこに
｢このSweetなAppleを1biteすればyouは世界一Beautiful。｣
｢は？｣
突如、少女の目の前に現れた変な優男は奇妙な事を口にする。
｢さぁ、貴女はこの林檎を齧り、我々ヴィランズのFriendsとなるのです。｣
(大丈夫かこの人。)
｢……主に頭が。｣
｢おや、レディ。心の声がそのまま出ていますよ？｣
｢え、なに？なんかの勧誘ですか？｣
｢……困ったな、どう説明すべきか。｣
早くどっか行ってくれないかな、Aはしびれを切らす。
｢何でもいいんで、用件あるなら早く。そしていち早くここから消えて欲しい。｣
｢おやおや、随分と冷たいお嬢さんだ。益々我々らしい。
しかし、第一にここは私の敷地なのだが、出ていくなら君の方じゃないのか？｣
しまった、そう言われるとぐうの音も出ないAであった。
｢そうですか、すみません。じゃあ、出ていきます。｣
急いで踵を返そうとすると、男は
｢おっと、すまん。言葉の綾でああ言ったが君に話がある。出て行かれると困るな。｣
どうやったのか目の前にいた男は振り返ると同時にまたAの目の前に立ち、Aの動きを制止した。
一言、｢うわ、めんどくせ｣とAは思った。
｢君は自決しようしているのかな？｣
ドクン
Aの心臓は大きく跳ねる。
いきなり振られた話題があまりに図星すぎてAは冷や汗を流す。
｢…………なんで？｣
｢おや、否定しないと言うことは図星か。まぁ、こんな早朝に樹海に来るなんて、理由は高々知れているだろう。｣
動揺を悟られまいと、冷静を装ったのが仇だった。
｢……だったらなんなの。｣
もはや、ヤケになって返す。
｢死を望むくらいなら、いっそその命私に委ねてみてはいかがですか？｣
｢何が言いたいのかな……｣
｢君に、この毒林檎をあげよう。
君はそれをひと口、たったひと口齧るだけでいい。
目を覚ませば君は永遠に闇の世界でヴィランズとしての命を得る。
そのまま、目を覚ますことが出来なければそこで本当の死……と言う訳だが、
いかがかな？｣
Aの目の前に毒々しい林檎を差し出す。
｢……それって私に一体なんの利点があるの？
永遠に生き続けるなんて、望んでいないわ。｣
｢おや、てっきり生か死のどちらも望み、悩んでいるのかと思っていたのだが違うのかい？｣
｢………あんた何者？｣
こうも言い当てられると面白くない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れいれいだぅ〜 - フェロー様イケメンなの凄いわかります！フェロー様の出てくる話ももっと見たいです！更新頑張ってください！！ (2020年3月15日 3時) (
レス) id: ed2d22e147 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 白狼ラトさん» 初めまして！リクエストありがとうございます！返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありません！それでもはＶ様との甘いストーリーの制作をさせて頂きます！ (2018年3月9日 19時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
白狼ラト(プロフ) - 初めまして！早速ですがリクエストでMrVで甘いお話をお願い致します!夢主はマスターヴィランズです！ (2018年2月19日 21時) (レス) id: cd54c7533b (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - みゆきさん» コメント、リクエストありがとうございます！私も手下ロスで小説を書いているので同じ方がいると嬉しいです笑 エイトフットの甘い小説ですね、時間が掛かってしまうかも知れませんが頑張りますね！ (2017年12月29日 14時) (レス) id: a1682b21b7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆき(プロフ) - リクエストでエイトフットとグランちゃんの甘めストーリーをお願いします!ハロウィンが終わっても手下が頭からはなれません!なので手下の小説を読むとハロウィンをおもいだせて嬉しいです！これからも更新頑張ってください！ (2017年12月29日 10時) (レス) id: 27fb89c1db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翡翠 | 作成日時：2017年11月16日 20時
