20 誰か(カイトside) ページ21
「ねぇ、あんた、生きてるんなら何で生きてるってすぐに言わなかったんだよ。」
マスターが何か言っている?
というか、僕は寝ていたのか。
「マス、ター?」
「何で突然髪の毛青くして、青いカラコンいれるようになったんだよ。」
「え、マスター、僕は元から…」
なんのことだろうか、僕が青いのは、前からで、染めたわけでもカラーコンタクトでもない。
「なんなのその呼び方。前みたいに、ねーちゃんでいいじゃん。なんか、姉弟じゃないみたい、嫌だそれ。」
さっきはマスターって言っても何も言わなかった。
さっきまでのマスターじゃないみたいだ。
「え、どういうこと、ですか?マスター?」
「琥珀じゃ、ないの?」
「え、琥珀?宝石、ですか?」
マスターは少しだけ呆然としたかと思うと、僕の袖を強くつかみ、詰め寄ってきた。
「なんで、こんなにそっくりなのに、違うの?じゃあ、あんたは誰なの?ねぇ、ねぇ!」
「ぼ、僕は、カイトです。カイトですよ。」
マスターは僕を、誰かと勘違いしている?
「ごめん、なんでもない、なんでもないから。今のは気にしないで。本当にごめん。」
我に返ったようにはっとして、俯いたマスター。
「ごめん。ホントにごめん。」
俯いたままマスターは部屋へと走り、鍵をかけてしまった。
僕が、何かいけなかったのだろうか?
床に、一滴の水滴を見た。
僕はただ、マスターの部屋の前で、座り込むしかできなかった。
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糸魚川翡翠(プロフ) - 雪蛍@スプラトゥーン野郎さん» はい!!ありがとう本当嬉しいどうしよう嬉しすぎて頭がw (2015年10月18日 14時) (レス) id: 2a4e0f237c (このIDを非表示/違反報告)
雪蛍@スプラトゥーン野郎(プロフ) - commuのアイツです()こういうのマジで好きです。夜ぐらいに残りまとめて読ませていただきます()これからも頑張ってくださいね! (2015年10月18日 14時) (レス) id: 5b75cccc84 (このIDを非表示/違反報告)
糸魚川翡翠(プロフ) - ⊃ Hana.**⊂さん» 読んでくれて、続編も見てくださるなんて感激です! (2015年10月17日 20時) (レス) id: 2a4e0f237c (このIDを非表示/違反報告)
⊃ Hana.**⊂ - すごく 面白かったですっ !! 今から 続編を見にいこうかと 思いますっ !! (2015年10月17日 20時) (レス) id: e8e4c1d465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:糸魚川翡翠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisui0327/
作成日時:2015年10月4日 15時