12 初めまして(カイトside) ページ13
女の人の声だった。
この人が僕のマスターなのだろう。
声がけだるげなのは、無理もない。こんな時間の訪問者だ。ふつうなら寝ている時間だろう。マスターもきっとそうだったんだ。
それはともかく、だ。早く箱を開けてくれ。いい加減体が痛い。
そう思っていたところに、突如として光が射し込んだ。
マスターが箱を開けたのだ。
「やっと出られたーっ!ありがとうございますマスター!命の恩人です!あー、やっと体を伸ばせる。」
自分でも自分のテンションの高さに驚いたが、マスターの方はというと、呆然としている。
何が起きているのかさっぱりわからない、と言わんばかりに。
何とかしなくては。そうだ、困ったときはアイスだ!
「お近づきの印に、アイス食べませんか?」
視界に入った、廊下の奥の冷凍庫へと近づき、開けようとする。
「人ん家の冷凍庫勝手に開けんな!てかなんでアイスなんだよ。」
あ…れ…、マスター、怒ってる!?
「ごごっ、ごめんなさいマスター!あの、アイスはその、美味しいから、というか僕が好きだから…」
もはや言い訳にもなってない。しっかりしろ、僕。
なんとか場をつなげなくては。
「あの、マスター」
「翡翠」
「へ?」
「糸魚川 翡翠。私の名前。で、あんた誰?」
「カイトです。あの、ボーカロイドです。」
なんとか、マスターがつなげてくれた。
早くも僕は、マスターに救われたような、気がする。
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糸魚川翡翠(プロフ) - 雪蛍@スプラトゥーン野郎さん» はい!!ありがとう本当嬉しいどうしよう嬉しすぎて頭がw (2015年10月18日 14時) (レス) id: 2a4e0f237c (このIDを非表示/違反報告)
雪蛍@スプラトゥーン野郎(プロフ) - commuのアイツです()こういうのマジで好きです。夜ぐらいに残りまとめて読ませていただきます()これからも頑張ってくださいね! (2015年10月18日 14時) (レス) id: 5b75cccc84 (このIDを非表示/違反報告)
糸魚川翡翠(プロフ) - ⊃ Hana.**⊂さん» 読んでくれて、続編も見てくださるなんて感激です! (2015年10月17日 20時) (レス) id: 2a4e0f237c (このIDを非表示/違反報告)
⊃ Hana.**⊂ - すごく 面白かったですっ !! 今から 続編を見にいこうかと 思いますっ !! (2015年10月17日 20時) (レス) id: e8e4c1d465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:糸魚川翡翠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisui0327/
作成日時:2015年10月4日 15時