118.無意識の、涙 ページ18
KH「すぐ行く！」
はっきりと聞こえたその一言に
俺は我に返って 立ち上がった。
ここで立ち尽くしてたって 仕方ない。
俺は思い切ってドアを開けて 中へと入っていった。
気配に気付いて クローゼットから俺へと
視線を移したキュヒョン。
手にはまだ 上着がかかったままのハンガー。
SM「キュヒョン、出かけるの？」
KH「はい、Aのとこに・・」
SM「・・泊まってくるの？」
KH「いえ・・・今日は帰ってきます」
SM「リョウクが。夕飯の準備してくれてる」
KH「そうですか。なら、声かけてから行きますね」
SM「うん、そうしてあげて」
KH「じゃ、行ってきます」
SM「あ！あのさ」
KH「え？何ですか？」
SM「Aちゃん、・・何かあったの？」
KH「・・いえ。別に何も。今日あんまり話せなかったんで
顔 見て、ちょっと話ししたら すぐに帰ってきます」
ハンガーから剥ぎ取った 紺色のカーディガンを
長い指先でしっかりと握って、反対の手には
自分の車のキーを握り締めている。
じゃ 行ってきますね、と 言って 出ていったキュヒョンは
リビングでおそらくリョウクに声をかけ
俺の立ち尽くしていた廊下を再び通り過ぎ 出かけていった。
玄関のドアが閉まったその ガチャン、という音と共に
俺は全身の力が抜けたみたいに ベッドの端に座って
キュヒョンが開けっ放しにしたクローゼットを
意味もなくぼんやりと 見つめていた。
「盗み聞きなんて・・趣味悪い」
自分に言い聞かせるように わざわざ口にして
はぁ、と息を吐きながら そのままベッドに背中を付けた。
ほんの 数分の出来事。
聞こえてきたのは、キュヒョンの声だけ。
なのに、電話の向こうのAちゃんの
声も、言葉も、表情も
キュヒョンの声を通して 手に取るように解った気がした。
見上げた天井が、なんだか
少しずつ ぼやけて見えてくる。
そっと 指先を目元に触れさせれば
そこには温かい水分が 滲み出てきていた。
俺・・・泣いてる。
無意識で、涙が溢れてる。
その事実に 少し驚いて目を閉じれば
涙が目尻から流れ落ちて 俺の耳朶を少し擽った。
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miki(プロフ) - ayaさん» お久しぶりです＆コメありがとうございます！んー、確かに。片思いで、想いも告げれてなくて、おまけに彼氏は・・ですから切ないですね。引き続きお読みいただけるよう更新頑張ります(*ﾟ▽ﾟ*) (2013年5月2日 22時) (
レス) id: 180e3e0180 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - お久しぶりです!!ミン君、切ないね。。。あたしなら、迷わずミン君のトコに行くのに。。。このまま、ひっそりと終わらせるのか、ミン君のトコにもどるのか??TTあたしは、ミン君とHAPPY ENDがイイ＾＾(希望www)続き楽しみにしてます♪ (2013年5月2日 3時) (レス) id: d81d6baddf (このIDを非表示/違反報告)
miki(プロフ) - ひかり♪さん» 辛い想いを打ち明けられたか少しはスっとするでしょうから、誰に聞いてもらうか悩みましたけどヒニムにしました（笑）きっと優しいいいヒョンだと思うので♪コメ、いつもありがとうございますm(_ _)m (2013年3月27日 16時) (レス) id: 180e3e0180 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり♪(プロフ) - レラ様、ちゃんと、わかってくれて、じ〜んとしちゃいました。辛い気持ち、一人でも、話せたことで、少しは気持ちが救われたらいいな〜^^レラ様すごく素敵です^^♪ドキドキ^^ (2013年3月27日 10時) (携帯から) (レス) id: eb66ac2e50 (このIDを非表示/違反報告)
miki(プロフ) - ひかり♪さん» コメントありがとうございます！耐えてますね、ミン君。そういうお話なんです、可哀想なんですけど。肩入れして応援、ですか(笑)とっても嬉しい感想です！引き続き更新がんばります(^-^)このままお読み頂けたら嬉しいです♪ (2013年3月20日 22時) (レス) id: 1b204763f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miki
| 作者ホームページ：https://twitter.com/0203miki0228
作成日時：2013年3月19日 16時
