一時のお別れ ページ30
ガコン、と隠し扉が回転する。
『じゃあねヒソカ先に行くよ』
早口で捲し立てられた言葉を最後に、青い髪は塔の中へと消えた。
キ「…おいゴン、あれ見ろよ」
ゴ「え?…うわ、何あれ」
キ「ヒソカがリアルorzしてやがる。気持ち悪りっ!」
ゴ「あ、あはは…」
三次試験、トリックタワーからの脱出。
高くそびえ立つ塔の上で、ヒソカは愛する(LOVEの意味で)師が先に行ってしまったことを嘆いていた。
隠し扉を発見したはいいものの、『一緒に来たら試験の意味がない』と言ってさっさと行ってしまった彼女。
キルアの言うとおり彼女の消えた扉の上でリアルorzをしているヒソカを遠巻きに眺める受験生。
扉ぶっ壊そうかとも考えたヒソカだった。
一方こちらは彼女の方。
塔の中は暗かったが、僅かに射す光だけでも彼女の鍛えられた目は内部の構造を捉えていた。
中心にテーブル。周囲には5〜6個の扉がある。
突然パッと明かりが灯る。
少しばかり目を細めた彼女だったが、すぐに現れたスピーカーを視界に入れていた。
[ようこそ、枝道の部屋へ]
耳に付くような気持ち悪い声がする。
流石にヒソカ程とはいかないが、中々粘着質な声だ。
[この部屋では、好きな道を選んで進んでもらう。どこを選ぼうと君の自由だが、難易度には当たり外れがあるので注意することだ]
暇そうにあくびをしながら説明を聞いていた彼女。
『要するに、適当に選んでクリアしろってことかい?』
[…間違ってはいない]
『そうかい。なら簡単だねぇ。
面倒なチームプレイとかだったら、うっかり敵と一緒に攻撃しちゃうところだったよ』
歪に口を歪めた彼女に、このタワーの管理人であるスピーカー越しの彼−−リッポーは、遠く離れているはずの彼女に恐怖を感じた。
まるで、喉元に刃物を突きつけられているような感覚。
それ程に、彼女の力量は計り知れなかった。
『じゃ、進ませてもらうよ』
本当に適当に扉を躊躇無く開き、薄暗いそこに消える彼女。
リッポーは、心底恐ろしかった。
あの女は、危険だ。
ブラックリストハンターとして培った経験が、それを語っていた。
会長がそばにおく者は大抵ろくな奴ではない事は某副会長で立証済み。
リッポーの胸中は、自分の身を守らなければならなくなった時の事で一杯になっていた。
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KOHAKU - とってもおもしろいです 爆笑してますwww (2014年12月19日 15時) (レス) id: 5177bf1c6e (このIDを非表示/違反報告)
KOHAKU - この夢主 はやみねかおるさん著の「怪盗クイーン」のクイーンに似てます (2014年12月19日 15時) (レス) id: 5177bf1c6e (このIDを非表示/違反報告)
ルネ - ふ、ふな○しーwwwwww楽しいんですかwwwでは、全力で頑張ってくださいwwwww (2014年4月27日 22時) (レス) id: ef548354e3 (このIDを非表示/違反報告)
2Dの皆は俺の嫁(一部除く) - 無理ではないですよw書いてると楽しいし楽しみにしてくれてる方がいるってだけでふな○しーのようにテンションあがりますからw (2014年4月27日 20時) (レス) id: 50bb1b0076 (このIDを非表示/違反報告)
2Dの皆は俺の嫁(一部除く) - 一日必ず一話更新します(キリッ…テスト期間とかは…あれですけど…多分深夜に更新しますw (2014年4月27日 20時) (レス) id: 50bb1b0076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:2Dの皆は俺の嫁(一部除く) | 作成日時:2014年4月15日 23時