67.心臓 ページ18
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こうして私が戦わないまま、キルアとギタラクルさんの試合が始まろうとしていた。
「ギタラクル対キルア！始め！！！！！！」
流石、生意気を絵にかいたようなキルアのことだけあって、試合中でも相手をなめきっている。
ポケットに手を突っ込んでニヤニヤしているキルア。
余裕だとでも思っているのだろう。
彼はゆっくりとギタラクルに近づいていく。
「ねえ、あんた「キル」
キルアの体がぴたりと止まる。
「気が付かなかったようだね」
骨が削がれ、肉の裂けるようなえげつない音をたてながら、彼の顔が変形していく。
キルアの眼が見開かれる。
「あ、にき」
「や」
手を挙げるイルミだが、キルアは固まったまま動かない。
「キルアの、兄貴だと？」レオリオがいぶかしげにつぶやく。
「母さんとミルキを刺したんだって？」
「まあね」
「母さん泣いてたよ。」
「なんで？」
「感激してた。こんなに立派になって、って。でもまだ外に出すのは心配だから、それとなく様子を見てくるように母さんから頼まれたんだけど・・奇遇だね。
キルアがハンターになりたいだなんて。俺も次の仕事の関係上、資格を取りたくてさ」
それが本当に偶然なのか、それは一目瞭然であった。
ただ彼がこの全ての試験中ずっと弟を監視していた、その事実がそら恐ろしいのだ。その狂気とも言える執着が。
「黙ってたのは悪かった。でもキルはどうなの？」
キルアはその言葉に顔を背けて、
「別に。俺はハンターになりたいわけじゃない」
「そっか。なら良かった。これで心置きなく忠告できる」
キルアは忠告という言葉に反応して顔を上げた。
「お前は、ハンターに向かないよ。
お前の天職は殺し屋なんだから」
キルアが固まる。
動揺しているのだ。あのキルアが。
「お前は熱を持たない闇人形だ」
「ちがう」
「お前は何も欲しがらず何も望まない」
「違う」
「お前が唯一喜ぶのは人の死に触れたとき」
「っ違う！」
「違わない。なぜならお前は俺と親父にそう育てられた」
キルアは奥歯を噛み締め、兄を見上げる。
「そのことは、お前が誰よりも分かっている筈だよね？そんなお前が何を求めてハンターになると？」
一瞬、少年の瞳が揺れる。
「確かに俺はハンターになりたいわけじゃない。
だけど、俺にだって欲しいものぐらいある！」
「いや、ないね」
「ある！今望んでいるものがある！」
「....ふーん。では言ってごらん」
「ゴンと、友だちに、なりたい」
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おじいちゃんパンチ - 天才よ帰ってこい (4月2日 14時) (
レス) @page39 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 久々に占ツクで面白い作品見つけました。更新待ってます。 (6月18日 19時) (レス) @page39 id: f494c8d92f (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！！更新待ってます！ (2022年6月23日 14時) (レス) @page39 id: 846f3d2d4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこ@自己満小説(プロフ) - 約2000人の人があなたの帰りを待ってます！それはもちろん僕も同じです！なので早く戻ってきてください。 (2021年11月28日 21時) (レス) @page39 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月17日 8時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2015年7月15日 19時
