64.意志 ページ15
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「腕を切られちゃうのはイヤだ！でも降参するのもイヤだ！！！
だからもっと別の方法で戦おう！！」
ゴンのその言葉に皆が困惑する。
矛盾している。思いっきり。
ゴンは既に腕を折られている。正気の沙汰ではない。
こんな状況でなければ、いやこんな状況であっても、それは唯の我儘にしか過ぎない。
でもどうしてだろう。
ゴンの言葉には何かがあった。
「てめえ！自分の立場わかってんのか！！！？？」
ハンゾーが怒鳴り返すものの、ゴンの表情は変わらない。
「勝手に進行してんじゃねえぞ！！なめてんのか！？いますぐ叩っ切るぞゴルァ！！！」
「・・・・それでも俺は参ったとは言わない。
そしたら、血がいっぱい出て俺は死んじゃうよ？
・・・・・その場合失格するのはあっちの方だよね？審判さん？」
「あぁ！？はい、そうなります・・・」
「ほらねー？そしたらお互い困るでしょ？だーかーら、考えようよ！ねっ！？」
ゴンの言葉に唸るハンゾー。
「完全にゴンのペースだ。俺たちも。ハンゾーも。いつの間にかゴンのペースに巻き込まれてしまっている。」
クラピカの言うとおりだった。
先ほどまでのあの空気はもしかしたら嘘だったのだろうか。
今のこの穏やかな雰囲気は何だ。なにか不思議な力でもかかったかのように。
「そうか。そういうことだったのですね。」サトツさんが頷く。
「なにが？」メンチさんが言う。
「会長のゴンくんへの評価が高かった理由ですよ。
はじめはハンゾー氏が有利な試合に私も納得しました。
ですが、試合が進むにつれ、公正に基づく我々試験官たち自身が、ゴン君の一挙一動にハラハラさせられたり、ホッとしたり、いつの間にかゴン君を応援してしまっているのです。
これが、彼の不思議な力なのですよ」
「・・・・・・・・そうね。確かに彼は周りを引き込んで巻き込んで味方にしてしまうような、何かをもっているわ。」
「もちろんそれは誰もが持っているものではありませんし、
後天的に備わるとも考えにくいものです。つまり、先天的に引き継がれた資質」
試験官たちが話し終わると同時に、ハンゾーが怒りをあらわにして、剣の切っ先をゴンの額に押しつけた。
「っ・・・・・やっぱりお前は何もわかっちゃいねえ。
死んだら、つぎも、なんも無えんだ。かたや俺は、ここでお前を死なせちまっても、来年またチャレンジすればいい。
お前と！！俺は！！対等じゃねえんだ！！！！」
。
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おじいちゃんパンチ - 天才よ帰ってこい (4月2日 14時) (
レス) @page39 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 久々に占ツクで面白い作品見つけました。更新待ってます。 (6月18日 19時) (レス) @page39 id: f494c8d92f (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 凄く面白かったです！！更新待ってます！ (2022年6月23日 14時) (レス) @page39 id: 846f3d2d4a (このIDを非表示/違反報告)
ねこ@自己満小説(プロフ) - 約2000人の人があなたの帰りを待ってます！それはもちろん僕も同じです！なので早く戻ってきてください。 (2021年11月28日 21時) (レス) @page39 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月17日 8時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2015年7月15日 19時
