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41.ありがた迷惑 ページ41

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え、なにこれ。
目の前にある不思議な模様のお洋服。
え、これどこのなにこれ珍百景?

ある一つの可能性に思い至った私は、さながらブリキのおもちゃのような動きで頭を上げた。

「やあ。」

イイジマ・Aただいま生命の危機に直面しております。

あろうことか今世紀最大で危ない男の胸の中にダイビングするなんて!
バランスを崩したのが悪かったんだ。そうだそうだ。

「大胆だね。」
「ただの事故なんで。そういう意味じゃありませんから!」

パッとヒソカさんから距離をとる。

「ていうか何故私の部屋に?部屋の鍵は?」
「今どきプライバシーなんてあって無い様なものだよ。」
「いや理由になってませんよ。」

つれないなあ、と薄く笑うヒソカさんは一向にこの部屋から出て行く気配がない。

こんな女に興味があるなんてヒソカさんの趣味を疑うよホント。
半ばやけくそ気味に部屋の荷物を整理し始める。
それで気を緩めたのか何なのか分からないが、ヒソカさんが私のベッドに腰掛けた。


「私に何の用ですか?」
「別に用はないよ。」
「ハウス」
「嫌だなぁ僕は犬じゃないよ?」
「知ってます。だから厄介なんです。」

3次試験のときまではまだいい人だったのに。

「ただちょっと君と話がしたくて。」


「.......ヒソカさんは.......何でそんなに戦いたいんですか?」
「興奮するから。」
「そんなにスパッと言わなくてもいいです。」
「褒めても何も出ないよ。」
「人の話聞いてます?」

「気持ち悪いかい?」
「何がですか?」
「僕」
「いや別に」

するとヒソカさんはキョトンとして
「なんで?」と私に尋ねた。

「何故、と言われても・・。個人的には自分のアブノーマルなところを隠して『普通』の人々に紛れ込んで、平然とした顔でマイノリティを差別する人の方がよっぽど気持ち悪いですけどね。」
「・・・かくいう君もそのマイノリティの中に含まれているだろう?」
「そうですね。確かに『普通』の中には含まれないでしょうね。私みたいな考えを持った人間は。」

「僕は好きだけどね。君の考え。」
「そりゃどうも。」

それからおやすみ、と言ってヒソカさんが部屋から出て行こうとする。

「あ、言い忘れてたけど、下着はもっと派手な方が男ウケいいよ。」

今ヒソカさんを絶対に許さないリストの筆頭に加えた。




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42.ひと狩りしようぜ!→←40.ベッドの下の男ならぬ



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リュイ - 飛行する女子高生が部分好きですw面白かった! (2021年10月19日 17時) (レス) @page24 id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
- あのー弱火でじっくり飽きるまでじゃなかったでしょうか (2020年10月17日 9時) (レス) id: bc36a2a3f7 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 題名に爆笑しました (2017年6月5日 23時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
みんくる(プロフ) - えーでりひさん» ありがとうございます!!!実際作者はとうらぶ未プレイなんですけどね・・・審神者をしんしんしゃって読んでましたし(; ̄ェ ̄)更新頑張ります( ^ω^ ) (2015年8月13日 11時) (レス) id: 8267781c3e (このIDを非表示/違反報告)
えーでりひ - とてもおもしろく読ませていただきました!!江雪ネタが出てきてビックリしましたwこれからも頑張ってください!! (2015年7月25日 18時) (レス) id: ce3d448fad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みんくる | 作者ホームページ:http://nanos.jp/connector/  
作成日時:2014年4月2日 19時

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