【HUNTER×HUNTER】落下速度とはためくスカート

31.目ざといのも禁物 ページ31

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「ねっネテロ会長！！！」

メンチさんの姿勢が一気にビシッとのびた。ブハラさんは全然だったけど。

「メンチ、確かにお前のグルメに関しての厳しさや、こだわりはみとめる。
じゃがな、本当に試験内容に合った審査がおまえさんにできたかの？」

「それは・・・・・すみません！！っできませんでした！私の責任です。」

メンチさんが勢いよく頭を下げる。それを見たねテロ会長は静かに微笑み、人差し指を立てた。

「よし。では、この試験の代わりに、もう一度再試験ということかの。
次の試験はクモワシのゆで卵を作ることじゃ。」

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「ここがクモワシの卵がある崖よ。」

連れてこられたのは、まさに断崖絶壁の象徴と言えそうな切り立った崖の上だった。
離れてみているだけでも体が拒否反応を起こして鳥肌が立っているというのに、
メンチさんはその崖から、こともなげに飛び降りた。

いや、予想はしてたけど生で見ると心臓が数センチ跳ね上がるぐらいびっくりする。

数分、いや数秒でメンチさんが崖に戻ってきた。

「こういうふうに卵をとってきて茹でる。これができたら合格よ。試験開始！」

ゴンとキルアが先頭をきって飛び降りていった。
それを皮切りに、まだためらっていた試験者たちが飛び降り始めた。

車椅子で崖の近くによると危ないから、私は遠くで眺めていることにした。




不意に試験官たちの方をちらりと見やると、ネテロ会長がこちらを見ていた、ような気がした。





「二次試験終了！合格者43名！」メンチさんが叫んだ。

「これから三時試験会場に上の飛行船で移動するわ。ついてきて」
メンチさんが雄々しく宣言し、試験者のみんながぞろぞろと歩き出した。

「ちょっち待って。」また後ろからあの声がした。
その声に反応した前の人々が振り向いた。

「このお人は移動が大変じゃろ、なぁA。」

ネテロ会長が私を見ていたずらっぽく笑ってそう言った。


「バレましたか。」

地面に脚を付けて立ち上がり、マスクを取った。



「お久しぶりです。会長。」



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