17.修行とは ページ17
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ハンター試験を受験すると決めてから2週間ほどが経った。あの日マグナさんは私に、今まで手に入れた力や知恵や経験を分け与えると言ったが、あの時の私はまだその意味を半分ほどしか理解していなかったのだと、この2週間でようやく気付いた。
当初はマグナさんから何かを教えてもらえるのだと勘違いしていた私は、初日からぶったまげた。
そこで私を待っていたのは厳しい修行だった。
長野さんはまず初めに手慣らしにランニングからと言った。無知な私はせいぜい23キロ走るほどだと思っていた。
しかし続けて彼が言ったのは、
「手慣らしに、街を一周してきて」
これが地獄の始まりだった。
それからは、毎日が筋トレと仕事と筋トレと仕事の繰り返しだった。
初日からきついトレーニングに打ちのめされた私は、もうこりごりだと思いつつも、自分で言い出した手前、ひーひー言いながらなんとかメニューをこなしていた。
修行は基礎的な体力作りから始まり、次に筋力作りだ。幸いなことに、体力は元々そんなになかった訳ではなく、筋肉もつきやすいタイプだったが、それでもまだ他の普通の子より、少しだけ筋力と体力のある平凡な子供でしかない。
ハンター試験ではそれではダメなのだ。
マグナさんは根をあげる私に対して、決して甘やかすようなことはしない。そのことがより一層私を修業へと駆り立てる。
流石にエプロンと靴に重りをつけて仕事をしろと言われた時は、正気かこいつと思ったが。
まあ、それを鵜呑みにしている私も私だけどね。
「A」
「はい」
「そろそろ、実戦修行にはいろうか」
実戦、という言葉に、グラスを磨いていた手が止まる。
「私が思っていたよりも、君はどうやら戦闘向きの体を持っていたようだ。
本当はあと少し待ってから始めようと思っていたが、早く始めて損はないだろう。
今日はお客さんもいないから、一旦店は閉めたよ。ついておいで」
「は、はい！」
マグナさんに導かれるまま店の厨房から家の中へと進んでいく。
はて、この家にこんな道はあっただろうか。
私の疑問をよそにマグナさんはずいずいと足を進める。
そしてふと、やや小さめな扉の前で立ち止まり、ドアノブを回した。
「ここだよ」
「こ、ここは・・・・・・・・！」
「ガレージですね」
「そうだね」
シャベルにタンク、工具、そして予備であろうタイヤが忽然とある。
どれも整然と並べられているのがマグナさんらしくて納得したが。
「さあ、はじめようか」
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リュイ - 飛行する女子高生が部分好きですw面白かった！ (2021年10月19日 17時) (
レス) @page24 id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
緑 - あのー弱火でじっくり飽きるまでじゃなかったでしょうか (2020年10月17日 9時) (レス) id: bc36a2a3f7 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 題名に爆笑しました (2017年6月5日 23時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
みんくる(プロフ) - えーでりひさん» ありがとうございます！！！実際作者はとうらぶ未プレイなんですけどね・・・審神者をしんしんしゃって読んでましたし（；￣ェ￣）更新頑張ります( ^ω^ ) (2015年8月13日 11時) (レス) id: 8267781c3e (このIDを非表示/違反報告)
えーでりひ - とてもおもしろく読ませていただきました!!江雪ネタが出てきてビックリしましたwこれからも頑張ってください!! (2015年7月25日 18時) (レス) id: ce3d448fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2014年4月2日 19時
