【HUNTER×HUNTER】落下速度とはためくスカート

10.パーティー ページ10

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「Aちゃん、これ2番テーブルに。」

「はい、分かりました」

と、お盆を受け取った。
盆の上には金色の液体が入った華奢なグラスがたくさんのっている。

これはシャンパンというものだろうか、
炭酸の泡がとめどなく上にあがっている。

「おまたせしました。お飲み物です。」

2とついたテーブルの席に、素早くグラスを配っていく。

いかにもお金持ちそうな恰幅の良いおじさんのプラチナ腕時計をチラリと盗み見ると、現在は22:53であった。

失礼しました、ごゆっくりどうぞと、声をかけ、次のものを運ぶためにカウンターへ戻る。

「終わりました。」

「ああ、ありがとう。
注文は今、入っていないから休憩していいよ。」

「いえ、大丈夫です。」

「そうかい。無理はしなくて良いからね。」

「はい。」

体力だけは無駄にあるんだよな。
ホント、吹奏楽やってて良かったわ。



「今日は私の古い友人が来てくれているんだよ。」

「へえ、どんなかたですか？」

「少年が歳をとって、ずるがしこくなったような人・・・かね。」
「・・・それ、けなしてるんですか？ほめてるんですか？」



「もちろん、誉めているんじゃろう？」


声のした方を振り向くと、どこかでみたことのある老人が目を細めながら立っていた。
白い立派なひげに、顔にたくさん刻まれたしわ、東洋っぽい服を身にまとっている。
まさか・・・


「さあ、どっちだろう、ネテロ？」
「お前のことじゃろうから、どっちもなんじゃろ？」
「当たりだ。」


・・・・・・・・・・・・・は？




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