49.いじめ、ダメ、ゼッタイ。 ページ45
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目が覚めるとそこは別世界でした。
というわけでもなく、そこにはさっきまであった林が広がっているだけである。
どうやらあのあと倒れたらしい私は地面と熱烈ラブキッスを交わしていた。
ファーストキスは土の味
口の周りになにか付いている感触がしたので、思わず手で触ってみる。
広げた手には赤。匂いを嗅ぐと嗅いだことのある鉄臭さが鼻をついた。
そこで自分が血を吐いたということに気がつく。
しかもまだ血が乾ききっておらず色が鮮やかな赤のままである。
さっきから時間があまり経っていないことがわかった。
「あれ？起きたんだ。」
見上げるとそこにはぷりてぃーびゅてほーなイルミさんが。
風でさらりと揺れたその髪を耳にかけてこちらを見た。
「何があったんですか？」
体についた土を落としながら立ち上がる。
「何って、アレ。」
そう言ってイルミさんが顎でさした先には、杖のようにして槍を持ちながら歩く大男。
そうか、あいつ戦闘民族の。
男の槍の先には赤い血が。男の歩く周りには同じように赤い血が転々と広がっていた。
その血の行き先を目で追うと、驚くことに私の足元にたどり着いた。
よく見ると私の服は血だらけで、特におなか周りが酷かった。穴まで空いている。
「もしかして私、刺されました？」
「そうだけど。」
「なぜに？」
「アンタを狙ったんじゃなくて俺を狙ってた。
けど俺が避けたから、アンタに刺さった。それだけ。」
え、ちょっと待て。それ完全に私とばっちりじゃないか？
今まで感じなかった怒りのような何かが湧き上がってくる。
キッと男の後ろ姿を睨みつけるが、そのヨロヨロとした足取りに思わず同情する。
イルミさんの針がちょうど心臓近くに刺さっているのが見えた。
戦わない イルミさんとは 絶対に。
A、心の俳句。
「イルミさん、なんで攻撃したんですか？」
「なんかムカついたし、せっかく見つけたパシリをゴミにされたから。」
あー、それパシリって私のことですね。わかります。
「まあでも、勝手に生き返ってくれたし別にいいけど。」
「はあ、そうですか。」
どうやら、私が刺された後に生き返ったことは不思議に思っていないらしい。
多分、イルミさんは私のことを靴紐のプラスチックのアレぐらいにしか見てないんだろう。
ふと気づくと紅い蝶はあの男を越え、その先へと飛んでいってしまっていた。
その時声がした。
「居るんだろ」
それは、何処かで聞いたような。
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リュイ - 飛行する女子高生が部分好きですw面白かった！ (2021年10月19日 17時) (
レス) @page24 id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
緑 - あのー弱火でじっくり飽きるまでじゃなかったでしょうか (2020年10月17日 9時) (レス) id: bc36a2a3f7 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 題名に爆笑しました (2017年6月5日 23時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
みんくる(プロフ) - えーでりひさん» ありがとうございます！！！実際作者はとうらぶ未プレイなんですけどね・・・審神者をしんしんしゃって読んでましたし（；￣ェ￣）更新頑張ります( ^ω^ ) (2015年8月13日 11時) (レス) id: 8267781c3e (このIDを非表示/違反報告)
えーでりひ - とてもおもしろく読ませていただきました!!江雪ネタが出てきてビックリしましたwこれからも頑張ってください!! (2015年7月25日 18時) (レス) id: ce3d448fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2014年4月2日 19時
