4.出会い ページ4
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部屋から出るとすぐに階段があった。どうやらここは2階らしい。
すると突如、ベーコンのような肉を焼くいい匂いが下からただよってきた。
それとともに私のお腹も間抜けな音を出しながら、空腹を知らせた。腹減った。
匂いに釣られるようにして、下に降りると、小奇麗なキッチンでおじいさんがハムを焼いていた。
「あの〜・・・・」
「あ、おはよう。起きたんだね。」
とおじいさんは私にニッコリと人の良さそうな笑顔を見せた。
「ちょうど今、朝ごはんが出来たところだよ。さ、召し上がれ。」
「いえいえ！と、とんでもない！お気持ちだけで十分です。」
「そうかい・・・たくさん作りすぎてしまったなぁ・・・」
おじいさんがシュンとうなだれる。
元来から老人を大切に扱う事を心得ている私は、直ぐに申し訳ない気持ちになった。
「食べます！めちゃくちゃ食べます！」
「おぉ、ありがとう。」
ここに座りなさい、と言われやや遠慮がちに椅子に座った。
朝ごはんは目玉焼きとベーコン、バターのついたきつね色のトーストとポタージュスープだった。
めちゃくちゃ美味しそう。
「あ、サラダを忘れていたね。ちょっと待っておくれ、直ぐに作るから」
「何から何まで・・・ありがとうございます。」
「いやいやいいんだ。年をとるとこれぐらいしか趣味がなくてねぇ」
とおじいさんは喋りながら正確な手つきでキャベツを千切りにしている。
器用な人だなぁ。
「はい。出来上がり。」
「ありがとうございます！」
いただきマース、と言い、トーストにかじりついた。
カリカリの部分とふわふわの部分がちょうどいい比率で出来上がっている。
バターだけなのにめちゃくちゃうまい。
「最初に見たときは驚いたんだよ。君が店の前で倒れていたんだ」
「ほんとうでふか！？」
目玉焼きを食べながら応答すると、なんとも間抜けな言い方になってしまった。
「親御さんはどうしたんだい？」
「あーーー・・・・・それは・・・・」
「まさか........お亡くなりに.....。すまない。不躾なことを聞いてしまったね。」
「あ、いや！今、特別な事情で会えないだけで、死んではいません。」
「そうかい。それは良かった。」
おじいさんはニコリと微笑むと、コーヒーカップを手にとった。
「味は大丈夫かね？」
「はい！とても美味しいです。」
「ところで、君は何故空から落ちてきたんだい？」
たった今口に入れたベーコンが一気に冷えたような気がした。
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リュイ - 飛行する女子高生が部分好きですw面白かった！ (2021年10月19日 17時) (
レス) @page24 id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
緑 - あのー弱火でじっくり飽きるまでじゃなかったでしょうか (2020年10月17日 9時) (レス) id: bc36a2a3f7 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 題名に爆笑しました (2017年6月5日 23時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
みんくる(プロフ) - えーでりひさん» ありがとうございます！！！実際作者はとうらぶ未プレイなんですけどね・・・審神者をしんしんしゃって読んでましたし（；￣ェ￣）更新頑張ります( ^ω^ ) (2015年8月13日 11時) (レス) id: 8267781c3e (このIDを非表示/違反報告)
えーでりひ - とてもおもしろく読ませていただきました!!江雪ネタが出てきてビックリしましたwこれからも頑張ってください!! (2015年7月25日 18時) (レス) id: ce3d448fad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんくる | 作者ホームページ：http://nanos.jp/connector/
作成日時：2014年4月2日 19時
