XXXVIII 世間は狭い ページ40
再び二次試験会場へ向かい始めると霧が濃くなり始め、それと同時に殺気を密かに漏らす人物が一人現れた。
『...
...って聞いてないか』
舌なめずりをし獲物を定めるヒソカにAの声は聞こえておらず、ただ今か今かとタイミングを見計らっている。
ヒソカと一緒に走っていたが、厄介事に巻き込まれまいとヒソカを置いて先頭の方へ向かう。
『数十分で大分減ったなぁ』
奥へ進むへ連れこの湿原に住む生き物たちに騙された受験生達が次々に脱落して行った。
暫く走り続けるとヒソカの殺気は消え、同時に二次試験会場へ到着した。
後数分で二次試験が開始するが姿を表さないヒソカに心外ながら気にかける。
『あ、来た』
やっと来たかと思いきや肩に見知らぬ男を担いでおり、何をしてるんだ、と思いながらヒソカへ近づくと頭に軽く傷を覆っている事に気がつく。
私がいない間に何があったんだと気になり話を聞いた。
「久しぶりにゾクゾクしたよ
やっぱり青い果実というのはいいね」
『分からない訳でもないけど程々にしてよ。
とりあえずその傷治してあげる』
「悪いね」
＿『はい、終わり。そういえばここまでどうやって来たの？相当距離があったのによく辿り着いたね』
「受験生の中に友人が一人いてね」
『友人？
.......あぁ、あの人ね』
試験開始から気にはなっていたがまさかヒソカの友人だとは。
ヒソカの指差す方へ視線を向けると顔中に針を刺した異常と言える人物が。彼の名前はギタラクル、本名はイルミ=ゾルディックと言う事を教えてもらう。
『ゾルディックってあのゾルディック？』
「有名な暗殺者一家。流石に知っているだろう」
『ということはシルバさんの息子さんかー』
「？」
どういう事だとでも言いたげな表情なヒソカ。
『大分前に一緒に仕事をさせてもらったんだよ。
その時に仲良くなって。
家庭事情とかは全然知らないけどね』
そう伝えるとあぁ、と興味無さげにそっぽを向いた。
気づけば時計の針は１２時を示し、二次試験が開始した。
続く
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ユウ(プロフ) - 初めまして。面白いです！更新待ってます！ (2019年6月23日 9時) (
レス) id: 0277b1537e (このIDを非表示/違反報告)
siriusu(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年2月3日 18時) (レス) id: acb07d0a47 (このIDを非表示/違反報告)
もものちょこぱい(プロフ) - 池さん» コメントありがとうございます！石田先生が書かれたヒソカの過去編がとても好きで、取り入れさせていただいたのですが楽しんでいただきとても嬉しいです;; ご期待に添えれるよう頑張ります！！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: ec23ff930a (このIDを非表示/違反報告)
池(プロフ) - 初めまして、初のコメント失礼致します。石田スイ先生が作られた過去編から書いてる方が珍しい事もあって、とても楽しんで読ませていただきました！今後の展開が楽しみです^^ (2018年3月28日 0時) (レス) id: 53f6bb311a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もものちょこぱい | 作成日時：2018年3月19日 0時
