�� 公演練習 ページ12
『明後日はいよいよ公演...少しでも練習しておかないと...』
朝早く起き服を着替え身だしなみを整え練習へ向かう。
このホテルの最上階は1階分丸々演劇劇場になっており、今週の公演はここで行う。また、公演に必要な用具も此処にある為練習場としても使われている。
『...誰もいないの？...やった！貸し切り状態だ！』
「残念、貸し切り状態ではないよ」
『...あれ、ヒソカが一番乗りかぁ...』
一番乗りだと思ったんだけどなぁと呟きながら自分が演技するための準備を始める。
Aのする演目は空中曲芸で、本当は空中ブランコがやりたかったのだが公演までの練習時間があまりにも足りない為惜しくも断念。バランス感覚には自信があると言うことで綱渡りにした。
『ヒソカって演目なんだっけ？』
「クラブジャグリング」
『ジャグリングか、ヒソカがしてるイメージないなぁ』
着々と準備を進めながら話しているとお願いがあると言われて要件を聞く。
「ボクのジャグリングのペアになってくれない？」
真っ白な脳内に浮かぶ一つのハテナマーク。
驚きで体が止まり口がポカンと開いたままだ。
2日後に公演があると言うのに何を今更言っているんだと言う。
「ペアがいなくなったんだよ。」
『居なくなったってどう言う事？』
話を聞くとヒソカは元々ジャグリングをしていた訳でなく、何やら数週間前の公演でジャグリング役の一人がケガをし代わりにショーに出たらしい。
役のヤスダという人が12年かけてマスターした事をヒソカは練習を見ただけで完璧に披露した。
それに腹を立てたヤスダは本番でまだペアとしか練習していない新技をヒソカに向け放ち、受け取りに失敗させ恥をかかせようとする。
しかし、ヒソカは今はじめて見た技をそのまま返し技を成功させたという。
「無事成功を収めた公演後、才能の差を目の当たりにしたその男は夜逃げし一座を抜け二度と舞台に立たなかったとさ」
『それで、ヒソカに技を盗まれまいと警戒して隠れて練習するメンバーが増え、ジャグリングするペアも居ず終い。って事？』
「御名答。だからキミにペアになってほしいんだ」
『拒否権なんてないのに聞くなんて皮肉だよ...』
『(ペアになるなら早く言ってほしかったな...後今日と明日しか練習時間がない...)』
今まで私が練習してきた事は全て水の泡となった。
凹みながら用意してた物の片付けを始める。
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ユウ(プロフ) - 初めまして。面白いです！更新待ってます！ (2019年6月23日 9時) (
レス) id: 0277b1537e (このIDを非表示/違反報告)
siriusu(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年2月3日 18時) (レス) id: acb07d0a47 (このIDを非表示/違反報告)
もものちょこぱい(プロフ) - 池さん» コメントありがとうございます！石田先生が書かれたヒソカの過去編がとても好きで、取り入れさせていただいたのですが楽しんでいただきとても嬉しいです;; ご期待に添えれるよう頑張ります！！ (2018年3月28日 1時) (レス) id: ec23ff930a (このIDを非表示/違反報告)
池(プロフ) - 初めまして、初のコメント失礼致します。石田スイ先生が作られた過去編から書いてる方が珍しい事もあって、とても楽しんで読ませていただきました！今後の展開が楽しみです^^ (2018年3月28日 0時) (レス) id: 53f6bb311a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もものちょこぱい | 作成日時：2018年3月19日 0時
