【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ48)

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定期検診ページ48

今日はAの定期検診だ。
脳を診たり血液採取などをする。

医師「脳に異常はありませんね
では次に採血ですが…」

A「やだ！！」

スモーカー「おい逃げようとすんな！！」

採血という言葉を聞いた途端腕の中にいるAが暴れ出す。
どうやら注射がこわいらしい

医師「暴れたら危ないよA大佐」

A「おにいちゃん！この人ぼくに痛くするの！！たすけて！！」

今度はおれの胸にしがみついてきた。
半べそかいて小刻みに震える様子を見て、本気で怯えているのがわかった。
だが、だからといってやめる訳にもいかず

スモーカー「注射してる間おれの手ェ握ってろ
少しは安心だろ？」

A「そんなんじゃヤ！！
ギュッってしてくれなきゃイヤだ！！」

スモーカー「ギュッってしたら注射しづらいだろ」

医師「構いませんよ
ちゃんと腕を出してくれれば問題ありません」

スモーカー「…仕方ねェな」

Aを横向きに抱き締め、腕を出した。
まだぶるぶると震えていて
まるで凍えた子犬だな。

医師「ちょっとチクッとするよ～」

A「いっ…！」

消毒し、針が刺された。
Aはギュッと強く目を瞑り、おれの服の裾を握る。
血を抜き取られ、針も抜かれた。
Aはそのままおれに抱き付きポタポタと涙を流す。これはもはや毎度のことだ。

スモーカー「よく頑張ったA」

A「もういや…」

そう泣きつくAの腕には無数の針の痕が生々しく残っている。
こんな細い腕にこの医者はよくも針なんか突き立てれるもんだな。
医者じゃなきゃぶん殴ってたぜ

スモーカー「で、Aはどうだ？
血液からなんか異常あったか？」

医師「いえ、今のところ見られません。
恐らくウイルスも
完全に死滅したといえるでしょう。
ただここ最近の検査で
A大佐の栄養の偏りが…」

スモーカー「努力はしてんだがな…」

医師「段々と改善はされているようですが
やはりこの状態が続くと、点滴もしくは栄養剤が必要になるかと」

スモーカー「そうだな…それはもう少し様子を見てからだな。
な？A」

A「んあ？」

スモーカー「お前がしっかり野菜を食えば
薬も点滴もないんだぞ？
逆にこのままだと薬と点滴をしなくちゃならねェことになる」

A「エエッ！？やだ！」

スモーカー「じゃあちゃんと食べるか？」

A「う…ん」