【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ44)

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夢見ページ44

たしぎ「A大佐～
遊びに来ましたよ～」

この頃、たしぎやらいろんな人がAのとこへ見舞いという名のサボりにやってくる。
たしぎは純粋に見舞いだ。
食えもしないリンゴを寄越してきて
いつもおれが食うハメになる。
最近リンゴに飽きてきた。

たしぎ「聞いてくださいよA大佐～！
スモーカー大佐が仕事しないから全部私がやってるんですよ！」

スモーカー「うるせェ
んなことAに言ったってしょうがねェだろ」

たしぎ「他人事みたいに！」

スモーカー「で、何しに来やがった」

たしぎ「何しにじゃないですよA大佐に会いに来たんですよ」

スモーカー「お前仕事山積みなんだろ？それ処理して来い」

たしぎ「だから誰のせいだと思ってんですか！！」

スモーカー「おいA、こいつがお前のせいで忙しいとか言ってるぜ」

たしぎ「ちっ違いますA大佐！！」

近くでこんなに騒いでもAが起きる気配はない。
今は痛みが和らいでいるのか、
穏やかな顔して眠っている。

たしぎ「…はあ、A大佐…起きないですね」

スモーカー「医者が言うんじゃ、何週間かで起きるらしい」

たしぎ「でも…起きてもA大佐が記憶を無くしていたら悲しいですね」

スモーカー「そうだな…」

一瞬にして空気が重くなる。
薬を使い始めてから数日経つが…

たしぎ「A大佐…今なにか夢でも見てるんでしょうか」

スモーカー「夢？」

たしぎ「だって、意識がないと言っても
それって寝てるのと同じじゃないですか。
これだけの時間寝てるとなると、夢も何個か見てるんじゃないですか？」

スモーカー「そうだな…」

たしぎ「起きたらそのお話も聞きたいですね
…ふふっ面白そう」

土産話みてェなことか
…ま、楽しみにはしとくかな

再びAに視線を戻したとき、一瞬だけ瞼が動いた気がした。
まさかと思いじっと見詰めるがそれ以上は何もない。恐らく疲れからの幻覚かなんかだろう…。