【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ41)

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そんな顔ページ41

スモーカーはずっとAの傍にいる。
ずっとAの手を握り、心配そうな眼差しでAを見てる。
おれにも何か出来ればいいんだけど…
おれはただそれを見守るということしかできないんだよね。

たしぎ「スモーカー大佐…
ご飯もあまり食べないでA大佐のところにいるんです。
私はそれも心配で…」

青雉「そうねー…
おれも最近アイツやつれてきてる気がするよ。
一日中あそこにいるでしょ？
そりゃ気も参っちゃうよね」

たしぎ「はい…いつも暗い顔して…
A大佐があの顔を見たらきっと悲しんじゃいます」

青雉「だよね～」

ってなわけで、おれは今Aが寝る治療室に来た。
もちろんそこにはスモーカーもいて、おれを見るなり心底不機嫌そうにため息を吐いた。

青雉「交代しよっか？」

スモーカー「余計なお世話だ…」

あらら、やっぱ元気ないな～
…ま、愛する人の命が危ないってのに元気満々ってのも無理があるよな。

青雉「たしぎちゃん心配してたよ？Aくんのことも、お前のことも」

スモーカー「なんでそこでおれが出てくるんだよ…」

青雉「飯もロクに食わねェでずっとAくんのとこにいるし、
いっつも暗い顔してるから。
Aくんが起きたばっかでそんなやつれた顔見たら悲しむってよ」

スモーカー「……」

スモーカーは暗い目でまたAを見た。
視線の先のAは、やはり以前より細く痩せていた。

青雉「はあ…せっかく最近体重も増えてきたってのに、これじゃ逆戻りだね」

スモーカー「ああ…
なんでこいつばっか辛い思いするんだろうな…」

青雉「さあね、考えたって仕方ないだろ。
降りかかる災難から彼を守ってやるのがお前の役目でしょ？
今までがそうだったように、今回もAを守っておやりよ。」

スモーカー「わかってるぜそんなこと」

青雉「だからって自分を犠牲にするのもいけないでしょ？」

すると、スモーカーは黙ってしまった。
あれ？おっかしいなァ
おれ今いいこと言ったと思ったんだけどな…

スモーカー「…わかった。
飯食ってくるからアンタ交代してくれ」

青雉「ん、おォ
ついでにお風呂にも入ってきなさいよ
起きたAくんに不潔って言われねェようにさ」

スモーカー「やかましい」

最後にAくんを見詰めてから、のそのそとスモーカーは治療室から出ていった。
ふう…やっとアイツも休めるな。
おれってばいい奴。