【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ20)

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細い体ページ20

スモーカー「こんな時間だから誰もいねェな」

A「当たり前だよ。今夜中の2時だよ？さすがにいないよ」

おれ達は今脱衣所にいる。
何故こんな時間に、と思われるかもしれないが
まあ…な、いろいろあるんだ。
恋人同士ってのはな。

A「イタタタ…
くそっスモーカー荒いんだよ」

スモーカー「悪かったな
でも煽ったのはお前だろ？」

腰を擦りながらAはネクタイをシュルリと外す。
前が開いているシャツから見える肌には無数の内出血の赤い点が覗く。

A「…なんだよジロジロ見やがって」

スモーカー「いや、相変わらず細ェ体してんなと思ってよ」

A「やかましいわ」

シャツもズボンも脱ぎパンツ姿になったA。
細い体には戦闘による傷痕がある。
にしても…

スモーカー「痩せすぎだろお前」

A「ああ…最近は特にね
食欲もなかったし……」

Aの体は、今まで見た中でもひどく痩せていて、これが男の体かと疑う程だった。
そういや、コイツ最近風邪でぶっ倒れたりストレスで屍だったりしたもんな

スモーカー「お前一回鏡見てこい
ひどく痩せてるぞ」

A「んー…でもさ、僕ご飯あんま食べれないしさ」

スモーカー「それを食えるようにすりゃいい話だろ？」

A「君も簡単に言うけどね…」

意外と大変なんだぞ？とタオルを腰に巻き、右耳のピアスを外しながら言う。
今更下を隠すこともねェと思うが

スモーカー「決めたぜA」

A「ん、何を？」

スモーカー「今日から食う量をちょっとずつ増やしてけ。そうすりゃ食えるようになるだろ」

A「んー…そうだけど、
今でさえ残すときあるのに
それを増やすとなると…吐き出しちゃうよ」

スモーカー「そこは頑張りどころだろ？
あとは筋トレのメニューを増やすことだ。
食うだけじゃ贅肉しかつかねェ」

A「贅肉ついた僕は…嫌い？」

スモーカー「好きだ」

A「ならいいだろ」

スモーカー「そういう問題じゃねェ！！」

　

この日からAの肉体改造計画は始まった。
なるべく栄養価とカロリーの高ェもんを食わせ、筋トレも毎日欠かさずやらせた。
結果、なんとか成人男性の平均より少し上くらいにはなったがやはり海兵にしては細い。
だが以前より健康的になっただろう、と安心した矢先、頑張りすぎたのかAは何を食っても吐き出すようになっちまって、落ち着いた頃には体重は落ちてしまった。
…だがまあ前よりマシではあるから良しとしよう。