【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ19)

今日:20 hit、昨日:2 hit、合計:14,053 hit

変な趣味ページ19

A「おっおい降ろせスモーカー！！何すんだ！！」

おれに担がれた状態でじたばたと暴れるA。抵抗するくらいの元気はあるんだな

スモーカー「お前寝てねェだろ
精神的に参ってるクセに寝もしねェとお前そのうち死ぬだろ
今のお前には十分な休息が必要だ」

おれはAを担いだまま共同で使う寝室へ向かう。

A「別に参ってなんか…」

スモーカー「お前は会議中、ずっと例のラムネをボリボリ食ってたな。
お前がああやってラムネを食うときは大抵強いストレスを感じたときだ。
ずっと食ってたってことは、常に強いストレスを感じていたってことだ」

A「え…？僕ラムネ食べてた？」

スモーカー「あ？無意識だったのか？なら尚更休め。重症だ」

A「うう…」

寝室に着き、Aのベッドに奴を降ろす。
ベッドにそのまま寝転がると、不機嫌そうにおれを睨む。

スモーカー「せめて上着とベストは脱げ。
あとネクタイも外せ」

A「はいはい、どーせ僕は人より貧弱ですよーだ」

言った通りに上着を脱ぎながら急に皮肉った態度を取るA。

スモーカー「それがイヤならちゃんと飯食って体力つけろってことだ」

A「はあ…なんで僕がこんな体に生まれなきゃならなかったんだろ」

ベストも脱ぎ、ゴールドのネクタイピンを外してネクタイの結び目を緩めながら暗い目でそう漏らす。
コイツはこんなことを小さい時からずっと考えてんだろうな

A「体もひょろいし、体力もないし、弱いし…性格もダメじゃないか。精神的にも弱いし」

スモーカー「おい、それ以上自分を否定したらそんなお前を好きになったおれはどうなるんだ」

A「……」

Aは考えるように黙り
変な趣味してるな、と苦笑いしながらおれを見上げた。
そんなAの唇にキスをして布団を掛ける

スモーカー「いいからとっとと寝やがれ
さっきみたいに死人みたいな顔されたらたまったもんじゃねェ」

A「じゃあ、そこにいて？」

スモーカー「あ？なんでだよ」

A「スモーカーがそこにいてくれたら僕落ち着くから」

スモーカー「しょうがねェな…」

おれはAが寝るベッドに座り、手を握ってやった。
するとAは安心したような穏やかな顔になり、目を閉じた。

スモーカー「元気になれよ」