【男主】暗がり恋愛【ワンピ】 (ページ16)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:14,042 hit

オモチャページ16

観覧車の頂点に達しようとしているとき、僕の恐怖も最高潮だった。
でも、恐怖で体がビクビクする度にスモーカーは僕の頭にキスを落として安心させてくれた。
そんなようなことする男じゃないくせにこういうときだけ優しくしてくれる。

今は高度も下がってきていて
多少落ち着きも取り戻し、比較的冷静にスモーカーと会話を交わせるようになった。
だが未だに抱き合っている

スモーカー「もう平気か？」

A「うん、なんとか」

スモーカー「そうか」

A「…ごめん、せっかく一緒に乗ってくれたのに」

スモーカー「何を謝ってんだ
謝ることなんてねェだろ？」

おれも丁度こうしたかったとこだ、と僕の首筋にキスをする。
優しいなぁスモーカー
そんなことされたら僕甘えちゃうよ

　

スモーカー「楽しかったか？」

A「それはこっちのセリフだよ…
スモーカーこそ、観覧車しか乗らなかったけど楽しかったのか？」

遊園地を後にし、帰りの船に向かう道中
そんな話になった。
スモーカーの奴結局あれしか乗ってないんだもんなァ

スモーカー「お前を見てる方が楽しいぜ」

A「それってどういう意味？僕が可笑しいってこと？」

スモーカー「バーカ違ェよ
…微笑ましいってことだぜ」

A「微笑ましい…
バカにしてんの？僕子供じゃないんだけど」

スモーカー「お前は素直に喜べないのか？ホントひねくれ者だな」

A「なんだと！？」

ひねくれ者だと僕に言うスモーカーに突っかかろうとすると、パッと僕の顔を見てこう言った

スモーカー「そんなお前に惚れたおれは
とんでもないばか野郎だな」

A「ほっ…！？」

その言葉に心臓の鼓動が速まりどんどん体が熱くなり、顔が赤くなるのが自分でもわかった。

スモーカー「ハッ顔真っ赤だぜ」

A「笑うな！！」

ったく…スモーカーの野郎！！
そうやってすぐ僕が喜ぶことを言って遊ぶんだ！！僕は君のオモチャじゃない！
本気で嬉しい僕がバカみたいじゃないか！

A「楽しいかよ、僕で遊んで」

スモーカー「ああ、楽しいぜ
お前の反応はな」

A「僕オモチャじゃないのに…」

スモーカー「じゃあおれのことキライになるか？」

A「なれねェよふざけんなバカ！」

スモーカー「そりゃよかった」