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リドルが持ってきたタルトは、苺タルト。
『わぁ〜美味しそうですね!』
トレイ
「うんうん。形は少し不格好だけど、苺の艶を出すナパージュを塗るひと手間もかけてるし
初めてにしては上出来じゃないか。」
エース
「はい、すかさず甘やかし入りました〜。
ほっといて実食といきますか。」
ケイト
「あっ、レアなタルトの写メ撮るから切るのちょっと待って!……はい、オッケー!」
エース
「先輩もマジぶれないよね…。
んじゃ、いただきまーす。」
皆はタルトを口に運んだが。
全員
「「しょっぱい!!!」」
リドル
「えぇっ!?」
ユウ
「ゴホッゴホッ…」
エース
「なんだこりゃ!?めちゃくちゃしょっぱい!何入れたらこうなるワケ!?」
リドル
「厳密に材料を量って、ルール通りに作ったんだ。そんな間違いないはず……あっ!
もしかして……オイスターソースを入れたから?」
デュース
「ゲホッ……もしかしてクローバー先輩が冗談で言ってたセイウチ印の?」
リドル
「だってトレイが昔、レシピには載ってないけど美味しいタルトには
絶対隠し味でオイスターソースが入ってるって……」
エース
「オエッ、んなわけねーだろ!
ちょっと考えれば嘘だってわかるでしょーが!」
『貴方も騙されていましたよね……』
ケイト
「しかもこれ、隠し味って量のしょっぱさじゃないよね。どんだけたくさん入れたの?」
リドル
「だ、だって適量とか言われてもわからないだろう?何cc使うのか正確に教えておいてくれないと……」
トレイ
「……プッ、あはは!まさかあの冗談を真に受けて本当に入れるヤツがいたなんて……あははは!」
リドル
「……あは、あはは、そうだね。
馬鹿だな、ボク……あはははっ!」
デュース
「はは、不味すぎて笑えてきたな。」
エース
「つーか、これもう笑うしかなくね?ははっ。」
グリム
「でも、なんかこれはこれで美味い気がしてきたんだゾ!」
ケイト
「あ、それわかるかも。案外悪くないよね。」
デュース
「ダイヤモンド先輩もグリム並にゲテモノ食いじゃないですか!」
ケイト
「いやいや、そんなことないって。」
トレイ
「このタルトは甘くないから悪くない、だろ?」
ケイト
「えっ?」
トレイ
「お前、甘いもの嫌いだもんな。」
ケイト
「えっ、えっ……トレイくん、なんで知ってんの?
オレ、甘い物苦手だなんて
誰にも言ったことないんだけど。」
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作者名:ひさゆう | 作成日時:2020年7月29日 11時