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滝のような雨だった。
そのおかげでポアロも閑古鳥が鳴いている。
「今日、何もすることないですねえ」
「私とAちゃんだけだし、女子会でもしよっか」
カウンターに並んで座り、グラスを傾ける。
Aは寂しそうに外を見つめていた。
(そっか。最近安室さんお休みだから)
彼らの恋の行方は気になるところではあるが、他人が干渉するのも良くない。
それに同僚でもある。
店内の雰囲気が変わってしまうのはあまりいいものとは言えないだろう。
そう思っていたのも束の間。
「ねえ。梓さん。
恋愛相談とかしてもいいですか？」
不意に彼女の方から話題を振ってきた。
突然のことに驚き、声も出ず目を丸くするだけだった。
「梓さん…も、たぶん分かってると思うんですけど、
私、安室さんが好きなんですよ」
こうしてストレートにAから気持ちを聞いたのは初めてだった。
珍しいことばかりのことが立て続けに起こり、彼女を見つめることしかできない。
「同じところで働いてるわけだし、今の関係も心地よくて…
上手く一歩前に進めなくて。
かといって、付き合いたいとかそういうのはあまりなくて…
なんというか…どう思ってるのか確かめたいだけなんです」
色々矛盾してますね、そう言い彼女はへらりと笑う。
Aの言っていることは理解できる。
それに応援してあげたい気持ちは誰よりもあるほどに自信がある。
しかし、彼女に対しての言葉が上手く思いつかないのだ。
ただ聞いてあげるのが正解な気もして。
「あーあ。
お客さんにきゃあきゃあ言われる安室さんを
自分が好きになるなんて思っても見なかったなあ」
ぼうっと珈琲の水面を見つめながら頬を緩める彼女。
まるで少女のようだった。
真面目にきりっとした顔で働く姿とは違う。
素のAを見たような気がした。
「安室さんは」
梓の言葉にAが視線をこちらに向けた。
「人の言葉を無視するような、軽視するような
そんな人じゃないと思いますよ。
それが、Aさんなら特にね」
安室のAを見つめる優しい瞳を思い出す。
(安心して。きっとAさんの気持ちは届いてるし、安室さんも一緒だよ)
そう言おうとして、
(やっぱり安室さん本人に言ってもらった方が、一番かな)
余計なお節介はしまいと口をつぐんだ。
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Nattu(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます！すごくすき…待つ…！嬉しい言葉が並んでいて元気になりますありがとうございますっっ;;仕事に精を出しつつ好きな文字書きに手を出せたらなあと思います*応援コメありがとうございます^^ (8月29日 3時) (
レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - Sanさん» うあぁあ！コメントありがとうございますとても嬉しいです;;仕事で疲れていたので嬉しい言葉ばかりで身に染みますありがとうございます;;;頭には書きたいことだらけなので文字にできるよう努めて行きます〜！ (8月29日 3時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - お仕事なら仕方ないです！主様のお話すごく好きです！いつも応援してます！楽しみに待ってますヾ(๑╹◡╹)ﾉ" (8月26日 8時) (レス) @page25 id: 0664a97245 (このIDを非表示/違反報告)
San(プロフ) - うあぁぁぉぉぉ！！最近から読まさせていただいているのですが、最高すぎて更新🆙をいつもいつも楽しみにしていました！お仕事は仕方ない、、応援してます❤️🔥💪楽しみにしてます！！！ (8月26日 3時) (レス) @page25 id: c9bd71387a (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - もなかさん» もなかさん初めまして！コメントありがとうございます！安室さんのことが好きな方に楽しんでいただけてとても嬉しいです;;ありがとうございます！ (8月15日 0時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2023年8月1日 23時
