74 ページ14
.
久しぶりの休みだと思った。
自宅でゆっくり寝ようか、どこか愛車で出掛けようか。
そう考えながらポアロで皿を拭いている時、
「ねえ!よかったら安室さんもどうですか!」
つい先ほどまでガールズトークに夢中だったはずの彼女達が自分へと対象を移していた。
どうやら蘭と園子と世良でプールに行くとのことで。
最初は勿論、
「女子高生の中に僕が混じるのはちょっと…」
断るつもりでいた。
いくら親交がある子達だとはいえ、自分ももう良い歳だ。
高校生達と一緒に居ることはあまり良いとは言えないだろう。
しかし、話が変わったのは、
「コナン君達もいるんだけど、どうですか?」
蘭の一言だった。
キャンプの時とは違い阿笠も居るようだが、少年探偵団と女子高生達。
随分とにぎやかで楽しそうだと好奇心が湧いてしまった。
それに以前より興味があるコナンや灰原と色々話すことができるかもしれない。
そうも思えて、
「へえ。楽しそうですね」
行く方向へと舵を切った。
そうしてやってきた先には、
「え?安室さん…?」
同僚が驚いた顔でこちらを見ていて。
(そうか。そういえば今日Aは希望休だったな)
二人で隣り合う列に共に並び、自分の番が来るまで待っていた。
いくらキッドの事件の時に彼女の下着姿を見ていたとはいえ、あの時の感情と今の感情は違う。
Aを見る目が違うことくらい、自分がよく分かっていた。
少し肉付きが良い身体だが決して見ることができないというほどではない。
自宅で筋トレをしているのか、腹部には縦線が薄らとついている。
「…なんですか、じろじろ見て。
最近太ったんですよ…あんまり見ないでください」
「ああ、すみません。
僕も男なので、つい」
「安室さん、そういうこと言う人でしたっけ?」
眉間に皺を寄せて彼女は言う。
そして、安室の身体を舐めるように見た後、
「…自分がバキバキな身体だからって比べないでもらえますか」
不服そうに言って悔しそうな顔をした。
そんなAが愛おしくなって、
「一緒にトレーニングでもしましょうか」
と提案すれば、
「いいです。私はこのままぶくぶく太っていくんで!」
嫌味だ、と安室を非難して、一歩前と進んだ。
,
312人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Nattu(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます!すごくすき…待つ…!嬉しい言葉が並んでいて元気になりますありがとうございますっっ;;仕事に精を出しつつ好きな文字書きに手を出せたらなあと思います*応援コメありがとうございます^^ (8月29日 3時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - Sanさん» うあぁあ!コメントありがとうございますとても嬉しいです;;仕事で疲れていたので嬉しい言葉ばかりで身に染みますありがとうございます;;;頭には書きたいことだらけなので文字にできるよう努めて行きます〜! (8月29日 3時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - お仕事なら仕方ないです!主様のお話すごく好きです!いつも応援してます!楽しみに待ってますヾ(๑╹◡╹)ノ" (8月26日 8時) (レス) @page25 id: 0664a97245 (このIDを非表示/違反報告)
San(プロフ) - うあぁぁぉぉぉ!!最近から読まさせていただいているのですが、最高すぎて更新🆙をいつもいつも楽しみにしていました!お仕事は仕方ない、、応援してます❤️🔥💪楽しみにしてます!!! (8月26日 3時) (レス) @page25 id: c9bd71387a (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - もなかさん» もなかさん初めまして!コメントありがとうございます!安室さんのことが好きな方に楽しんでいただけてとても嬉しいです;;ありがとうございます! (8月15日 0時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nattu | 作成日時:2023年8月1日 23時