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「へえ。辞めたんだ。意外」
久しぶりに友人達と飲んだ時、Aが退職した話をした。
松田や諸伏は少し驚いたような声を上げていて、伊達は事情があるからなあと寛大な声で言った。
反して、
「ああ。居た気がするな」
ある一人だけはAのことを冷たくあしらった。
(なんだよ。警察学校の時は好意むき出しだったくせに)
むかつくほどに爽やかな顔で酒を飲む降谷に嫉妬していた。
確かにAは自分のことを好いてくれていたし、大事にしてくれた。
だが、警察学校時代の彼女は少なからず自分よりもこの目の前にいる男を意識していたのは明白だった。
二人でいる時も意識的に降谷の名前が出ないように、萩原はAと向き合っていた。
しかし、
『へえ、あんなに仲良しだったのに、
今は総代達とあんまり会えてないんだ』
時折Aの口から出る降谷の名前が気に食わなかった。
松田でも、諸伏でも、伊達でもいい。
それなのに自分達を指す時にはいつだって『総代』が中心で。
「降谷ちゃん、Aちゃんのこと気になってたのに
よくそんな態度とれたもんだ」
嫌味混じりに彼にそう言えば、
「そうだったか？
僕は萩原みたいに誰も彼も女性を覚えているわけじゃないからな」
降谷は意識していない素振りでそう言い切った。
萩原を馬鹿にしている。
それだけじゃない。
自分が大切にしている女も蔑ろにされた気がして、机の下で拳を握った。
「ハギ」
飲み会も終わり、一人帰路に着いていると松田と諸伏が追いかけるようにして後ろから声をかけてきた。
一緒に帰るかあ、そうわざとらしく声を上げると、
「Aって子と何かあったのか」
見透かしたように諸伏は言った。
その隣の松田の視線も痛い。
(やっぱりこいつらにはばれてらあ)
観念して携帯電話の画面を見せる。
別れてからも尚変えていなかった待ち受け画面。
そこには相棒のカメラを持った彼女が柔らかい笑みでこちらを見ていた。
それを見て二人は顔を見合わせ、松田はにやりと笑いながら萩原の肩を抱いた。
「そりゃあ好いた女をあんな風に言われたら嫌だよなあ。
…現にパツキン野郎も一時は好いてたはずなのにな」
松田の言葉に胸が少しだけ締め付けられる。
また違う方向からぽんと肩を叩かれて、
「女好きで有名な萩原を落とした彼女の話、聞かせてよ」
にこりと優しく諸伏は笑った。
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Nattu(プロフ) - かるぴんさん» わーー！かるぴんさんんん！;;私の厚かましいお願いに応えていただきありがとうございます;;;とっても嬉しいです;;だいぶ回復してきたので再開いたします〜作品を好きでいてくれるかるぴんさんのお声もあって続けることができてます…！いつもありがとうございます！！ (8月1日 23時) (
レス) id: 3f1ef1106e (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - Nattuさん！体調が芳しく無いのですね（ ; ; ）1日でも早く元気になりますように（ ; ; ）この作品が大好きです！(*´꒳`*) (7月28日 2時) (レス) @page26 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - かるぴんさん» コメントありがとうございます！気づくの遅くなってしまい申し訳ございません…！沢山嬉しい言葉があって励みになります。にこにこしながらコメント見させていただきました^^笑ゆっくりではありますが温かく見守っていただけると幸いです。いつもありがとうございます！ (7月28日 1時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 初めまして今までたくさん夢小説を読んできましたが、こんなに心が動かされたのは初めてです！甘すぎない雰囲気が大好きです！これからも2人がどうなるのか陰ながら見守らせていただきます！！ (7月5日 0時) (レス) @page2 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2023年7月4日 0時
