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遠く離れた山奥で運悪くまた事件に遭遇してしまう。
悪運を引き寄せているのか、良き寄せられているのか。



「園子さん、蘭さん、元太君達をお願いします」



早朝から虫取りに出掛けたもののこの始末だ。
いくら少年探偵団とはいえ、遺体を目の前にするのはよろしくないだろう。
大人っぽい少年を残し、彼らはその場を離れていく。



「すみません、大丈夫です」



「でも病院に」



「私が第一発見者ですし、犯人と対峙した身でもありますから。


治療いただいたので大丈夫ですよ。


少し切り傷が深いだけなので」




救急隊員の止める声も聞かず、彼女は近づいてきた。



「安室さん、そっちはどうですか」



急遽着替えたであろうショートパンツから伸びた白い足には布が巻き付いている。
それは細い腕も同様で。



(あまり無理はさせたくないが…もう目が)



捜査に加わると、鋭い瞳が言っていた。
そして、ちょうどよく警官がやってくる。
それはいつも殺人事件を担当する課に所属する彼らで、



「また君かね、コナン君」


「へへ…」


「それにポアロの安室君も」


「困ったものですね…」



相手に顔は知られてはいないものの同属ということもあり、ひやひやしてしまう。
そんな時だ。



「あら?」



目暮や高木の肩口から顔をひょっこりと出して、声を上げる刑事が一人。



「貴方…由美の・・・」



Aの方を見て佐藤はそう言った。
彼女はその視線に一瞬嫌そうな顔をした後、



「お久しぶりです。Aです。


一度由美さんを交えて飲んだことありますよね」



と名乗った。
佐藤は思い出したと言わんばかりに声を上げ、目暮達に彼女のことを説明し始めた。
元同職ということで、彼らは彼女を見る目が一気に変わっていく。
その視線が嫌だったのだろう。



「今はこっちが大事ですよね。私のことは後でもいいです?」



そう冷たく言って、彼女は少し場を離れた。

Aの声をきっかけに捜査は再開する。
安室もコナンと一緒にそれに参加していたが、ふとAの姿が見えなくなったことに気が付いてその輪から抜けていく。

木の影で見えなかっただけで、幹に座って身を休めていたらしい。
彼女は少し険しい顔して足を撫でる。



「向こうが気になるなら、肩貸しますよ」



そう言い、彼女の前に背中を向けてしゃがむ。
少し躊躇したのが分かったが、



「…じゃ、遠慮なく」



事件の好奇心に負けたのか彼女は素直に身を委ねてきた。

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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Nattu(プロフ) - かるぴんさん» わーー!かるぴんさんんん!;;私の厚かましいお願いに応えていただきありがとうございます;;;とっても嬉しいです;;だいぶ回復してきたので再開いたします〜作品を好きでいてくれるかるぴんさんのお声もあって続けることができてます…!いつもありがとうございます!! (8月1日 23時) (レス) id: 3f1ef1106e (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - Nattuさん!体調が芳しく無いのですね( ; ; )1日でも早く元気になりますように( ; ; )この作品が大好きです!(*´꒳`*) (7月28日 2時) (レス) @page26 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
Nattu(プロフ) - かるぴんさん» コメントありがとうございます!気づくの遅くなってしまい申し訳ございません…!沢山嬉しい言葉があって励みになります。にこにこしながらコメント見させていただきました^^笑ゆっくりではありますが温かく見守っていただけると幸いです。いつもありがとうございます! (7月28日 1時) (レス) id: 37a11942bb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 初めまして今までたくさん夢小説を読んできましたが、こんなに心が動かされたのは初めてです!甘すぎない雰囲気が大好きです!これからも2人がどうなるのか陰ながら見守らせていただきます!! (7月5日 0時) (レス) @page2 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nattu | 作成日時:2023年7月4日 0時

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