ガラスの靴を。 (ページ33)

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東京についてからは
福岡とはまるで違う仕事の仕方を覚えるのに必死で

空港で見た裕太くんの事なんて
すっかり忘れていた。

気が付けば

東京に来て
1ヶ月
経っていた

「藤田さん、3031にこれお願いします」
フロントの子から受け取ったのは
ブランド物の女性が使いそうなバック

「了解です、行ってきます！」

コンコン

「お荷物のお届けに参りました藤田と申します。」

『はーい』

扉が開くとそこにいたのは

『A…』

「ゆっ…」

「誰ー？」

奥から出てきたのは
あの時見た女性だった

「フロントに荷物が届いておりましたので、お持ち致しました。」

「あー、私のバック届いてたみたいだねぇ」

「それでは、ごゆっくりおくつろぎ下さいませ。失礼致しました。」

このホテルの
3階、6階、9階には
芸能人が大勢いる

そこが
タレ専ルーム

「何回私はショック受ければいいんだよ、笑」

東京に来て
1ヶ月目

彼を嫌いになると決めた