【HQ】私の知らない昼神くん２

91話 ページ43

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試合はアドラーズの圧勝だった






星海くんのプレースタイルは変わらずで自分より幾分も背が高い選手に物とせずといった姿はまさに空中の覇者




高校生以来見たことなかった彼のブロックは
どんなブロックでも止めてみせてた。


そう何度も見たわけではなかったから、昼神くんのどんなブロックでも止める姿を彷彿させた。





『プロだとまるで世界線が違うね…』





同じチームにはあの鴎台と戦った烏野のセッターが
そして何年か前の全国３本の指に入るスパイカーがいた






「うん、でも偶に同じ所にいたらて思うことあるよ」




『……好きな事なんでしょ？』




「はは、そうだ。それも譲れなかった」






先生には敵わないやと笑う昼神くんは
何か吹っ切れたように見えた。




獣医学部の合格通知を手に笑う昼神くんのあの顔は今でも忘れられなかった。






「ミスったら誰かが命を落とすかもしれない
　でももう大丈夫じゃないときもあるって
　知っているから大丈夫だ」




『なんか、育ったね』




進路指導のとき、お兄さんと同じ道を選ばなかった
"好きな事"だと言っていた



生徒の進路は私たち教師が決めることではない
その道に進めるように手助けをするだけだ


逸れそうになったら、修正して元に戻す


あのとき彼に迷いがなかったのも嘘ではないけど
でも、今本物だと確信できる。



誇らしい生徒を持ったなと感じた





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