Seraph,16 ページ17
目が覚めた時、私はグレンに抱きしめられていた。
視線だけ動かすと床に刀が落ちていた。
グ「大丈夫か?お前、刀を抜いた直後すぐに倒れたんだぞ」
貴「・・・・ごめんなさい、ちょっと、話してただけだから」
グ「・・・・そうか、無理させたな」
私は首を横に振るとグレンの手を借りながら立ち上がった。
それと同時に部屋の扉が開いた。
貴「・・・・・」
グ「何の用だ、暮人」
深「僕もいるよ」
さっきは部屋自体が暗くて皆の顔ははっきりと見えなかったが、今はしっかりと分かる。
貴「先程は十分なご挨拶が出来ず申し訳ありません。暮人様、深夜様」
顔を見ずとも見られているのはすぐ分かる。
柊の人間は昔から会うと面と見るのは苦手でいつも頭を下げたまま・・・・。
暮「吸血鬼になって礼儀は忘れたかと思ったが記憶力は劣ってないようだな」
グ「暮人!その言い方はないだろうが!」
暮「とにかく・・・・・無事で何よりだ」
私は顔を上げた。
思いがけない言葉が飛んできて、無言のまま暮人様を見送った。
深「素直じゃないんだから・・・・僕からも、お帰りAちゃん」
深夜様は手を振ってこの場を去った。
でも、油断はできなかった、吸血鬼である私を放っておくような人達ではない、と・・・・。
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作者名:遥樺 | 作成日時:2017年2月9日 0時