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Niki「あ〜… 菜月ちゃんがショックを受けてるようなツーショットのお誘いではなかったんですけどね」
井上「でもたしかにこの子は料理してたときの北人と真凜の様子を知らんからなぁ」
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翔吾「僕はさっきAちゃんと話してたから、北ちゃんが真凜ちゃんとどんなこと話してたんかは分からんけど、菜月ちゃんは菜月ちゃんで北ちゃんって呼べるようになっとるし前進はしとるやん」
泣いている菜月を見ないように顔を背けていた翔吾だったが、再び泣き出した菜月に向き直り、困ったような慈しむような複雑な表情で話しかける。
菜月「今日好きで自分から行けないってだめだよね…」
翔吾「だめとか思わんといて?」
「真凜ちゃんの積極的なところもいい所やけど、菜月ちゃんの周りを気にする優しいところも菜月ちゃんにしかない、いい所なんやから」
菜月「…翔吾くんこそ優しい」
「北ちゃんと真凜がいい感じってだけだったら、翔吾くんをなんで誘ったのって思ったよね」
翔吾「ん〜まあ僕こんなんやけど話くらいは聞けるからそういう役目?」
菜月「…今、北ちゃんの気持ちも分からないんだけど自分の気持ちも分からなくなっちゃってて」
翔吾「…他に気になる人ができたってこと?」
菜月「……うん。だから翔吾くんを呼びました」
翔吾「…あー、そういうことか」
「ごめん、勘違いだったら良くないから聞くんやけど、僕、ってことでいいんよな」
菜月「そう、です」
翔吾「どう答えたら正解なんか分からんけど、まずありがとう」
菜月「準備のとき少ししか話してないし、びっくりだとは思うんだけどこういう気持ちだっていうのは伝えたくて…」
「翔吾くんと北ちゃんで迷ってるって言われても困るよね…笑」
翔吾「いや、僕も似たような状況やから…」
翔吾がそう言うと、どちらも気まずくなってしまったのか沈黙が訪れる。
そのとき、
澪「なつ、ごめん。私も翔吾くんと話していい?」
押し黙った2人のもとに澪がやってきた。
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作者名:各駅停車 | 作成日時:2021年8月13日 23時