◇ ページ28
毎日は、俺を待ってはくれない。夢から覚めたばかりの俺を、乱暴に引っ張っていく。
近付く定期テストに、部活の大会。少しも夢の余韻に浸らせてはくれない。むしろ、今はそれが良いのかもしれないけど。
毎日神月さんは俺の目を奪う。ロッカーで俺の隣に立つ時も、教室で俺の横を通り過ぎる時も。
でも、勉強や練習なんかに追われて、嫌でも神月さんは頭の中から掻き消されていく。
勿論、ふと彼女の笑顔を思い出したり、つい声を掛けそうになることはあるけど…思っていたより、気持ちを引き摺ることは無くて。
次の試合では、先輩をも押し退けて十番を任けてもらった。強豪校のエースストライカーなんて、こんな名誉なことは無い。尚更気合いが入る。
「お前がちゃんと気持ち切り替えてくれて良かったぜ」
「全員スタメン入りしたし、更にやる気出るねっ」
「うん。今年も優勝を狙っていこう」
寝る前の暇な時間。今日は晴矢の部屋に居たんだけど、
「そう言えば、ヒロト。神月さんと何かあったらしいな」
晴矢の部屋=風介の部屋でもある。俺達の内輪の話も、彼が隣で聞いているんだ。
風介の一言で、緑川も晴矢も、そして俺も口を閉じる。風介は何食わぬ顔で俺の方を見ながら、もう一度同じように何かあったのかと俺に聞いてきた。
風介のことだし、多分大体の察しは付いてるんだろうけど。あえて聞いてくる辺りが彼らしい。
「…女の子に何か言われたみたいでさ。俺と話したら何されるか分からないって…だから、もう話せないんだ」
「…去年の八神のようにか？」
ラッキーカラー
あずきいろ
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狩間篤花(プロフ) - 真白さん» ありがとうございます(°▽°)世界観としては、単眼のセレーネの平行世界…という設定になっていますので、この先の展開もお楽しみに…(^○^) (2017年4月5日 7時) (
レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 単眼のセレーネから来ました!アレスの天秤を舞台にした作品…！展開が楽しみです!にしても神月ちゃんが出てくるとは…！ (2017年4月4日 20時) (レス) id: f20ddfb271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2017年4月3日 22時
