愛。夢。現実。 (ページ6)

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とりあえず、良かった

私が話をすると

九条は不適な笑みをうかべて話に相槌をうっていた

いつもそんな感じだし、特になにも思わなかったけど

とりあえず、お風呂にはいる

シャワーですべて流れてしまうくらい、
浅い恋だった

恋って言えるのかな？くらい

もともとどっちも本気じゃなかっただろうし

『あっつ、』

どこまでお笑い持ってきてるの？くらいのレベルに熱い

リアクション要らないんだからさ、

いまどきバラエティでもそんなことしないって

もつちょっと、ぬるめでいいんじゃない？

九条がお笑いにまっすぐ向き合ってるのも、
わかってるけど

九条は熱いの好きなのかなぁ

しばらくボーッとしてると
急にお風呂のドアを開ける音が聞こえた

「失礼しま～す」

え！？は！？

驚きすぎて固まっていると、
九条は何もきにせず湯船に入ってくる

やっぱり彼奴は何を考えているかわからない

私は男のひとにあまり体をみられたことがない

というか全くない

お父さんとか、おじいちゃんくらい

それも幼少期、あまり記憶がない

家族以外の男のひとには全くない、
ということである