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カレーの前に座り一生懸命ほおばるAの前にツリメは座り、頬杖をついた。｢美味しい？｣と聞くと、無邪気な笑顔が返ってくる。
ツリメはこの太陽のように笑う笑顔が幼い頃から好きだった。辛かったとき、悲しかったとき、いつも隣にいた彼女のこの笑みで励まされてきた。だからこそ彼女が辛いときは隣で支えてあげたい。その思いからこの企画を思いついた。
｢Aおいで｣
ソファを背もたれにして座らせ、さらっと揺れる髪を撫でた。Aはきょとんとするも恥ずかしいのか目を逸らす。
｢A最近大変だよね｣
｢大変だけどみっくんのカレーで元気でた｣
｢よし、愛の力だね｣
｢ふふ、ありがとう｣
ふにゃりと笑う彼女に、ツリメが思わずその潤んだ唇に口付けそうになるのを堪えたのは内緒だ。
ふるふると頭を振ってもう一度彼女に呼び掛けると、どうしたのと小首を傾げた。
｢Aに渡したいものがあって｣
ポケットを探り、さきほどカメラに見せた｢30秒ハグ券｣を渡す。なにこれ〜なんて彼女は笑った。
｢俺とハグが出来る券｣
｢みっくんとハグ出来るの？贅沢じゃん｣
｢Aだけ特別に作りました。そんな特別なお客様には今使ってもらうのをオススメしておりますが｣
言いながら連なっている券をぷちぷちとちぎる。じゃあ、と便乗した彼女に向かって｢かしこまりました｣と両手を広げると勢いよく抱き着かれた。
甘い香水がツリメの鼻腔をくすぐる。細くて華奢な背中を撫でると、体に彼女の体重がかかる。
｢みっくん大好き｣
｢照れるじゃん｣
たまに出る甘えたなA。こうなるとしばらく離れることはないだろう。
｢頑張りすぎるなよ。心配してるんだから。大変なときは話聞くし、一緒に飲みにも行くから。だからちゃんと頼ってほしい｣
そう伝えたとき、Aは少し目を潤ませて笑った。
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｢……ということで｣
体を離し、Aの隣に座る。ツリメの視線を追ったAは、驚いたように目を丸くした。
｢…撮ってた？｣
｢撮ってた｣
｢全部…？｣
｢全部｣
顔が緩むツリメ。Aは堪えきれない羞恥心に頭を抱えて机に突っ伏した。
｢消して｣
｢無理です。近いうちにあげます｣
｢やだ…｣
｢今日は忙しくて疲れてるAに元気になってもらう動画だったんだよ。元気になったでしょ？｣
耳まで赤くしたAが頷くから、ツリメは思わず抱きしめる。
検証結果、ストレスは減る！
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【特 別 企 画】バ レ ン タ イ ン デ ー 限 定 動 画(そ ら ち ぃ)→←ツ リ メ く ん の 検 証 動 画(ス ト レ ス 編)
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aykyz(プロフ) - めっちゃ好きです (2019年4月18日 14時) (
レス) id: 3afe2d2f7a (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり(プロフ) - このお話めちゃめちゃ大好きで定期的に読み返しちゃいます笑 これからも楽しみにしてます！ (2019年3月13日 8時) (レス) id: 488a978ab9 (このIDを非表示/違反報告)
もに(プロフ) - むぎちゃさん» あのお話はえいちゃんの49日に合わせて書かせて頂いたので、ある意味これからのお話には関係ございません。ですので今まで通り彼を含めた5人で書かせていただきたいと思っております！ (2019年2月19日 8時) (レス) id: 33f99b4333 (このIDを非表示/違反報告)
もに(プロフ) - モアさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかございません。ありがとうございます！ (2019年2月19日 8時) (レス) id: 33f99b4333 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - これからえいちゃんは出てこないことになりますか？ (2019年2月19日 7時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もに | 作成日時：2019年2月12日 11時
